中日本高速道路は2月26日、C2 名古屋第二環状自動車道(名二環)が2021年5月1日(土)に全線開通することを発表した。
名二環は、名古屋環状2号線の専用部を構成する延長54.3kmの高規格道路。このうち、名古屋西JCT~飛島JCT(延長12.2km)については、2009年度事業化、2012年度工事着手している。今回の開通により、専用部および一般部含め全線開通となった。
また、合わせて中京圏の高速道路料金が変更されることを発表している。
具体的には、名古屋第二環状自動車道(名二環)、名古屋高速道路に対距離料金制を導入。東海環状自動車道の内側の高速道路料金を大都市近郊区間の料金水準に統一することで、料金体系の整理・統一を図る。
また、名二環の利用が料金の面で不利にならないよう、経路によらず、起終点間の最短距離を基本とする料金とする。
さらに、都心部への流入・流出に関して、交通分散の観点から、経路によらず、起終点間の最短距離を基本とする料金とし、起終点を基本とした継ぎ目のない料金を実現するとしている。
高速道路料金は、名二環全線開通と同日、2021年5月1日午前0時から移行される。
■開通区間の概要
– 道路名:名古屋第二環状自動車道
– 車線数:4車線
– 起終点:愛知県名古屋市中川区島井町~愛知県海部郡飛島村木場
– 延長:12.2km
– 開通日:2021年5月1日(土)
■名称決定IC・JCTの所在地
– 名古屋西JCT南IC(仮称)→千音寺南IC
– 富田IC(仮称)→富田IC
– 南陽IC(仮称)→南陽IC
– 名四西IC(仮称)→飛島北IC
– 飛島JCT(仮称)→飛島JCT
■開通により期待される主な効果
中京都市圏の経済効果発現に寄与
– 名古屋環状2号線の整備による経済効果
・名古屋環状2号線の開通による経済効果は沿線・非沿線エリアに広がっている。
・約80年間で約10兆2千億円の経済効果が見込まれ、中京都市圏の地域経済の発展を促進する。
– 中京都市圏への経済効果
名古屋港への物流効率化に寄与
・名古屋港飛島ふ頭のコンテナターミナル整備により、海外向けのコンテナ貨物取扱量は、約20年で3倍に増加。また、飛島ふ頭取扱コンテナの約4割が小牧・岐阜方面へ輸送。
・名二環(名古屋西JCT~飛島JCT)の整備により、所要時間が短縮され、小牧市~飛島ふ頭間の物流の回旋数が増加(1日2往復→3往復)と物流が効率化。
・名古屋環状2号線全線開通と飛島ふ頭のコンテナターミナル整備で、物流機能の強化による相乗効果の発揮が期待。
– 名古屋港への物流の動き
– 飛島ふ頭のコンテナ貨物取扱量の推移
– 名古屋港への物流のイメージ
名古屋港との連携による地域防災力の向上
・名二環(名古屋西~飛島)は、強震動予測地域(震度6強以上)や、海抜ゼロメートル地帯など、地震による被災や津波浸水リスクの高い地域を通過する高規格道路。
・災害に強い名二環(高規格道路)と防災機能強化が進む名古屋港(防災拠点)の連携により、被災地への迅速な緊急支援物資の輸送が可能となるなど、地域防災力が向上。