経済産業省は、新型コロナウイルス(COVID-19)の有効な消毒方法として発表していた界面活性剤5種(5月22日)に、5月29日、新たに2種を追加した。
経産省は、新型コロナウイルスの感染拡大に対応し、家庭や職場におけるアルコール以外の消毒方法の選択肢を増やすため、製品評価技術基盤機構(NITE)に、新型コロナウイルスに有効な可能性がある消毒方法の検証を依頼した。
NITEは、4月15日、有効な可能性がある消毒方法として、①「界面活性剤(台所用洗剤等)」、②「次亜塩素酸水(電気分解法で生成したもの)」、③「第4級アンモニウム塩」の3種を選定。5月21日には、有識者による検討委員会(第3回)が開催され、上述の3種の内、①「界面活性剤」に関しての消毒の有効性評価を発表。5種が有効と判断された。
そして5月28日、有識者による検討委員会(第4回)が開催され、塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)について、新型コロナウイルスに対して有効と判断された。
これにより、有効と判断された界面活性剤は、以下の7種となった。
・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
・アルキルグリコシド(0.1%以上)
・アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
・塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
・塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)【5月28日追加】
・塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)【5月28日追加】
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)
なお、②「次亜塩素酸水(※)」については、今回の委員会では判定に至らず、引き続き検証試験を実施することとなった。
また事務局では、この次亜塩素酸水の販売実態や空間噴霧について現時点での事実関係をまとめ、報告している。
※従来から新型コロナウイルス対策として物品の消毒に使用することが推奨されている「次亜塩素酸ナトリウム」とは別のもの。
■(経産省)「次亜塩素酸水」等の販売実態について(ファクトシート/PDF):https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529005/20200529005-2.pdf
■(経産省)「次亜塩素酸水」の空間噴霧について(ファクトシート/PDF):https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529005/20200529005-3.pdf
■(NITE)新型コロナウイルスに有効な界面活性剤が含まれている製品リスト:https://www.nite.go.jp/information/osirasedetergentlist.html
■(経産省)新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価を行います(2020年4月15日):https://www.meti.go.jp/press/2020/04/20200415002/20200415002.html