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2024年7月26日【MaaS】

ニアミー、佐渡版ライドシェアの実証調査に参画

坂上 賢治

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相乗りタクシーサービスなどのライドシェア事業に取り組むNearMe(ニアミー)は7月26日、佐渡金山も含む新潟県佐渡市(市長:渡辺竜五)が同日より9月1日まで行う「佐渡版ライドシェア」の実証調査に参画する。

 

佐渡市では、夏の観光シーズンの突入に伴い来島者が増加し、タクシー不足が予想されている。また佐渡島の金山は世界文化遺産への登録が決まっており今後、インバウンド観光などの来島者増が見込まれる。

 

その中でニアミーの配車システムは、英語にも対応をしているため、脆弱な当地の移動事業の効率化を図ることができる。

 

従ってニアミーは実証調査に参画。運行を担う地元のタクシー事業者に独自のAIを活用したニアミーの配車システムを導入・利用して貰い、輸送量を増やすことで、地域の移動ニーズの課題解決を目指す。

 

 

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佐渡版ライドシェア実証調査の要点は以下の通り

 

「佐渡版ライドシェア」は、タクシー事業者を運営主体にタクシードライバー、ライドシェアドライバーを移動需要に応じて効率的に稼働させる方策を実証を介して探っていくもの。

 

ニアミーはこの「佐渡版ライドシェア」の運行を支える配車システムを提供する。より具体的には、ニアミー独自の当該配車システムを介して、実現できる1台の運行車両を複数人で分け合う“シェア乗り”の機能の導入も構想する。

 

ニアミーの配車システムを使う事で、予約注文から決済までをオンラインで完結させる。それが地元のタクシー事業DXに繋がり、運行業務の負担軽減を実現させる。

 

併せて配車システムの導入にあたって、ライドシェアドライバーに対して講習を行い、スムーズなシステム利用もサポートしていく。

 

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佐渡版ライドシェア実証調査・運行概要
運行期間:2024年7月26日(金)から2024年9月1日(日)
運行エリア:佐渡市内全域
サービスサイトURL:https://campaign.nearme.jp/poc_sado

 

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予約方法
(1).ニアミーWEBサイトで希望乗車人数や希望出発時間などの必要情報を入力して仮予約する。

 

(2).注文をタクシードライバーが受信。タクシーを配車できない場合、ライドシェアドライバーが注文を受信して配車が決定する。

 

 

(3).仮予約が成立した場合、事前に到着予定時刻・乗車場所などの詳細をメールにて案内して予約完了。
 ※予約には、ニアミーのユーザー登録が必要。
 ※タクシー配車の状況によりメールでの案内が遅くなることがある。
 ※ライドシェアドライバーの場合、このタイミングにメールにて通知される。
 ※仮予約が不成立の場合は、その旨を伝えする内容をメールで通知される。

 

(4).乗車時間になったら、指定の場所から乗車可能になる。
 ※乗車の際には予約サイトの登録名(ニックネーム)を乗務員に伝えること。

 

(5).料金はアプリ上で乗車地から降車地までの走行予定ルートの距離に応じて
乗車前に確定する。※詳細はサービスサイトでの確認が必要。
※2024年7月26日(金)時点。内容が変更となる可能性がある。詳細はサービスサイトを確認されたい。

 

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ライドシェアドライバーの講習会について
実証調査の開始に先立ち、ライドシェアドライバーを対象にした配車システムの講習会を7月16日(火)に実施した。講習会では、配車システムの操作方法や、実際に車に乗って貰い配車までの流れを確認した。

 

講習後、実施したアンケートでは、今回の実証調査へのライドシェアドライバーとしての参加理由について、佐渡市のインバウンド需要拡大に向けた「外国人観光客への対応」などの回答を得た。

 

 

また、今回の実証調査の実施を切っ掛けに「ライドシェア人口が増えるといい」といった声があり、ライドシェアドライバーの佐渡市での移動課題に対する関心の高さが伺えた。ニアミーは、「佐渡版ライドシェア」の実証調査の運行を支える配車システムの提供を通して、佐渡市の移動の課題解決を目指す。

 

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今実証にあたって佐渡市・観光振興部・交通政策課では、「当市では、運転手不足によりバスやタクシーなどの公共交通機関だけでは地域住民や観光客の移動を確保することが困難なことから、スクールバスやホテル旅館などの送迎バス、地域住民の自家用車などあらゆる交通資源をフル活用し地域交通を支える仕組みづくりに取り組んでいます。

 

 

その一つとして、タクシーが不足する観光シーズンの7月末から約1か月間、一般ドライバーが自家用車を用いて旅客を有償で運ぶ、いわゆる『佐渡版ライドシェア』の実証調査事業を実施いたします。

 

市内のタクシーは6事業者・約50台で、観光シーズンにはタクシーが不足する状況が発生しております。また、世界遺産登録による観光客の増加が想定されていることからも、佐渡市が実施主体となり、タクシー事業者に業務委託する自家用有償旅客運送制度による実証調査事業を行い、得られたデータをもとにデジタル技術を活用した持続可能な地域交通を目指します。

 

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上記を受けてNearMeの髙原幸一郎 代表取締役社長は、 「佐渡版ライドシェアの実証調査に参画させて頂くことになり、大変嬉しく思います。ライドシェアに関する様々な議論が交わされている現在、日本の移動課題解決のために求められるのは「輸送量を増やす」ということだと考えています。

 

 

「輸送量を増やす」ためのアプローチとして、大きくは、タクシー(輸送車両)の絶対数を増やす「量」の観点からのアプローチである『ライドヘイリング』と、ニアミーのエアポートシャトルを代表としたシェア乗りサービスのような「質」の観点からのアプローチである『ライドプーリング』の2つの手法があると考えています。

 

今回、まず佐渡市とともに取り組みをさせていただく「佐渡版ライドシェア」は、タクシーと自家用有償旅客運送を組み合わせた「量」の観点から移動課題を解決するアプローチです。

 

もちろんその先には「質」の観点も合わせて取り組んでいければと思っています。ニアミーのシェア乗りを含めた配車サービスは注文から決済までをオンラインで完結できるため、タクシー事業者の業務DXにも貢献、英語にも対応しているのでインバウンドにも貢献します。

 

日々の移動はもちろん、世界遺産への登録を目指されているなど観光にも力を入れられている佐渡市の移動課題をニアミーのサービスで解決することを目指していきます。

 

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自治体版ライドシェア/日本版ライドシェアに関するお問合せフォームhttps://forms.gle/86crBvCKjcKqaLze9

 

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アプリ「NearMe」について
アプリ名:NearMe|ニアミー【シェア乗りアプリ】
ダウンロードURL:https://nearme.go.link?adj_t=1dcv3yxs
利用可能サービス:エアポートシャトル/タウンシャトル/ゴルフシャトル
対応決済:Visa / Mastercard / JCB / American Express / Diners Club

 

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会社概要
会社名 :株式会社NearMe
所在地 :東京都中央区日本橋富沢町9-4 THE E.A.S.T.日本橋富沢町
代表者 :代表取締役 髙原幸一郎
設立:2017年7月18日
URL :https://nearme.jp/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。