光岡自動車の3輪電気自動車「Like-T3(ライク・ティースリー)」が、東京都の「災害現場における初期対応の迅速化」を実現する車両として採用された。
東京都の小池知事は、令和元年第四回都議会定例会の所信表明で、災害現場における初期対応の迅速化に向け、機動性と環境性に優れた電動トライク(3輪電気自動車)の活用を発表。光岡自動車の3輪電気自動車「Like-T3」が、東京消防庁で新設される「ファーストエイドチーム」に採用された。
「Like-T3」は、来年1月6日(月)に行われる、東京消防出初式の会場で「ファーストエイドチーム」発隊式と共に披露される。
[Like-T3について]
3輪電気自動車「Like-T3」は、近年増加する小口配達輸送に特化した商用電気自動車として、2012年8月に型式認定を取得。
道路運送車両法上の種別では、サイドカーを装着した250cc以下のバイク、側車付軽二輪車として扱われ、車検や車庫証明、シートベルト着用義務がないが、道路交通法上では普通自動車としてヘルメットを被る必要もない、普通免許で運転できる「軽自動車と原動機付自転車の中間」という位置付けの車両。
最大積載量100kgの荷台を備え、協力して運搬ができるよう乗車定員を2名としている。
また、充電に家庭用100Vコンセントを用いることができるため、特別な設備は不要。他にも、車両の重心を後輪軸へ集約することで、最大安定傾斜角40°以上を保持するなど安全面も配慮されている。
これまで、ハウステンボスでの施設管理や、オフィスグリコの置き菓子サービス、各地市場内の配達運搬、有馬温泉や高野山などの観光地における周遊観光業にも利用され、また、一般公道のみならず、東京大学宇宙線研究所の大型低温重力波望遠鏡施設内や、セメント鉱山坑道運搬車、ゴルフ場での構内車といった、排出ガスが制限される環境でも活用されている。
[主要諸元] <基本仕様>
– 通称名:Like-T3(ライク・ティースリー)
– 車名・型式:ミツオカ・MT3(2012年8月取得)
– 種別:側車付軽二輪
– 駆動:後輪駆動
– 車輪数:3(前輪1輪、後2輪)
– 全長×全幅×全高:2,485mm×1,170mm×1,075mm
– 荷台寸法(長×幅×高):1,050mm×900mm×100mm
– ホイールベース:1,610mm
– 最少回転半径:2.3m
– 航続距離:約60km(40km/h 定地走行時)
– 乗車定員:2名
– 最大積載量:100kg
– バッテリー種類:リチウムイオン
– バッテリー定格電圧:72V
– 総定格電力量:4.3kWh
– 充電器電源電圧:AC100V
– 充電時間:約6時間
– 定格出力:3.0kW
– 最高出力:5.6kW