三菱重工グループ傘下の三菱重工機械システム(MHI-MS)は7月7日、保育園・認定こども園・幼稚園の送迎用バス内の園児置き去り防止を支援する置き去り検知システム「Mikke(みっけ:商標登録出願中)」を開発。バス製造会社や自動車整備会社からの注文受付を開始した。
MHI-MSは、置き去り防止支援装置の「降車時確認式」と、置き去り検知システムの「併用式(降車時確認式と自動検知式による2重チェック式)」2機種をラインアップ。
このうち降車時確認式は、エンジン停止後に「車内を確認してください」と音声アナウンスを流すことで運転手に車内の目視確認を促す。
併用式(降車時確認式と自動検知式による2重チェック式)の動作フロー
運転手は、アナウンス停止ボタンを押すことで車内点検を完了出来るが、ボタンが押されなかった場合は、車内の確認を促すアナウンスが車外に流れる仕組み。オプション機能により、スマートフォンへ確認を促すメッセージを送ることも可能。
また併用式では、降車時確認式による運転手の目視確認に加え、レーダーセンサーの電波によって車内を自動検知する。
従来の自動検知式はカメラ検知が主流で、状況によっては視認しづらいといった課題があったが、この電波は、金属以外のさまざまな物質に対する透過性を持ち、障害物の影響を受けにくい特長があり、シートの裏や毛布などに隠れている園児の微小な動きを検知出来る。
従って万が一、降車時確認で見逃しがあり置き去りを検知した際には、「車内に人がいます。確認してください」といった音声警報により車外に置き去り者の存在を知らせる。
このようにMHI-MSの提供する置き去り検知システムは、国土交通省「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン」に適合した補助金の対象製品で、ガイドライン適合製品としては初めて国産のセンチ波レーダーセンサーを採用している。