三菱重工業は3月30日、日仏防衛関係当局の合意に基づき、日仏共同研究事業である「次世代機雷探知技術の研究試作」の契約を、防衛省と締結したと発表した。
「次世代機雷探知技術の研究試作」では、三菱重工の水中無人機(UUV/※1)である自律型水中航走式機雷探知機OZZ-5に搭載される「低周波合成開口ソーナー(LF-SAS/※2)」とフランス企業タレス社の「高周波合成開口ソーナー(HF-SAS/※3)」の情報を統合し、探知・類別支援機能の精度向上と合成開口処理のリアルタイム運用を実現することを目指すと云う。
・人工知能による探知・類別支援機能の精度向上や、UUV内のリアルタイム信号処理を目指す。
・水中の状況に左右されることなく船舶の航行に危害を与える埋没・沈底機雷を探知・類別可能に。
なお、この共同研究事業は、「防衛装備品の分野に関する共同プロジェクトの枠組みで協力を強化する」という日仏協力のロードマップに基づいて行われるもので、2024年まで国内で検証を続けた後、フランスでの試験に移る予定。
三菱重工は、日仏共同の技術開発を通じて高性能かつ高品質な製品を迅速に供給すると共に、政府からの指導に従い、救難、輸送、警戒、監視および掃海の分野で、国際協力の一翼を担っていくとしている。
※1)UUV:Unmanned Underwater Vehicle
※2)LF-SAS:Low Frequency Synthetic Aperture Sonar
※3)HF-SAS:High Frequency Synthetic Aperture Sonar
■(三菱重工)製品情報・防衛:https://www.mhi.com/jp/products/defense
■タレス(Thales)グループ(英語):https://www.thalesgroup.com/en