三菱ふそうトラック・バスは6月21日、社長直属の役職「チーフ・トランスフォーメーション・オフィサー(CTO)」を、2021年7月1日付で新設すると発表した。
CTOは各部署に分散していたeモビリティとサステナビリティに関する機能を統括し、四つの重点分野を通じてeモビリティとサステナビリティのソリューションの開発と提供を促進。MFTBCはeモビリティのパイオニアとして、脱炭素社会への貢献を加速するという。
ダイムラートラックの一員として、MFTBCは2039年までに全製品を電動化することを計画している。MFTBCはCO2を排出しない車両に関して、日本における先駆者として、2017年に電気小型トラック「eCanter」を初めて量産化し、市場に導入。以来、MTFBCは世界で200台以上の「eCanter」を納車してきた。
近年、世界的に脱炭素化とカーボンニュートラルへの急速な方向転換が起こっている。このような動きに対して、自動車産業では、これらを実現するための最も重要な施策として、eモビリティが注目されている。最近では、日本政府がグリーン成長戦略の枠組みのもと、商用車における脱炭素化の目標を設定した。
このような状況の中、MFTBCは2021年7月1日付で CTOの役職を設置することを決定した。CTOはMFTBCにおいて社長直下の統括部長相当職となる。研究開発から品質、販売、マーケティング等、社内全体の業務を束ね、MFTBCが2039年までに完全にCO2ニュートラルな製品ポートフォリオを持つモビリティプロバイダーとなるための転換を加速させるとしている。
CTOが取り組む四つの重点分野
・ビジネスの拡大
次世代「eCanter」を導入するにあたり、市場規模に基づいてビジネスを拡大させる。
・顧客への提案
顧客に密接した提案による包括的なソリューションを提供する。ソリューションは車両にとどまらず、顧客との共同設計や、シームレスな業務統合なども視野に入れる。
・価値創出
顧客を中心としたコンサルテーションやサービスにより、総所有コスト(TCO)を超えた付加価値を創出する。データを活用したビジネスモデル、テレマティクス技術と車両管理、充電・充填インフラ、金融・リースプログラムなど。
・エコシステムの構築
日本国内およびグローバルの様々な分野において、より柔軟に協業を構築し、eモビリティのエコシステムとインフラを開発する。