三菱電機は、産業用ロボットのより高い安全性と生産性の早期両立を目指し、独自のモーション・プランニング技術(※1)の開発を行う米国のスタートアップ企業「リアルタイム・ロボティックス社(Realtime Robotics / RTR社)」に出資する。
2020年までにRTR社の技術を活用した新たな産業用ロボットシステムの開発を目指す。
現在、多くの製造現場では、労働人口減少や人件費高騰などを背景に自動化へのニーズが高まっており、産業用ロボットは欠かせない存在となっている。
三菱電機の産業用ロボットMELFAシリーズは、ビジョンセンサー、力覚センサーおよび独自のAI技術「マイサート(Maisart/※2)」を搭載することで、高速・高精度なピックアンドプレース(※3)制御を実現。さまざまな人作業の代替設備として活用されていると云う。
今回の出資により、三菱電機は、同社の産業用ロボットとRTR社のモーション・プランニング技術を融合することで、作業環境の変化のリアルタイムな認識や、障害物を高速かつ滑らかな回避を実現。部品の把持・組み立てなどの作業を停止することなく継続させることが可能になるとしている。
※1:障害物などの制約がある中で最適な経路を生成する技術。
※2:Mitsubishi Electric’s AI creates the State-of-the-ART in technologyの略。全ての機器をより賢くすることを目指した三菱電機のAI技術ブランド。
※3:コネクタなどの対象物の位置を認識・把持し(ピック)、組み付け(プレース)を行う作業。
[RTR社の概要]
– 社名:Realtime Robotics, Inc.
– 代表者:Peter Howard
– 所在地:27-43 Wormwood St, Suite 110, Boston, MA 02210, USA
– 設立:2016年3月
– 事業内容:産業用ロボットへの適用を目的とした、環境変化をリアルタイムに認識するモーション・プランニング専用プロセッサおよびソフトウエアの開発
– HP:http://rtr.ai/