三菱商事は3月15日、英国のエネルギープラットフォームベンチャーのKaluza(カルーザ)社と中部電力ミライズと共に、モビリティ分野に於ける脱炭素の取組みを推進させるため、電気自動車(EV)のスマート充電実証事業を開始すると発表した。
今回の実証事業では、EVを所有するモニター参加者を募り、充電時間を制御するKaluza社のプラットフォームを通じて、自宅充電するための電力を提供し、日本市場に於いての有用性や技術検証を実施。3社はその後、得られた成果を活用して、EV向けのサービス開発を進める。
Kaluza社は、英国第3位のエネルギー小売事業者であるOVO Energy社をはじめ、大手自動車会社やエネルギー会社と提携して事業を展開。EVをはじめとした様々な分散エネルギー資源をAIで最適制御するプラットフォームを通じて、エネルギーコスト低減と、再生可能エネルギーの普及拡大や送配電網の混雑緩和を両立させることで、脱炭素社会の実現に貢献。今後は、三菱商事とのアライアンスの下、日本でのEV向け新たなサービスの開発も進めていくとのこと。
[各社コメント]
・三菱商事 ユーティリティーリテイル本部 岡部本部長
「当社が2021年10月に策定した『カーボンニュートラル社会へのロードマップ』に沿って、資源・エネルギーをはじめとする様々な事業に携わってきた当事者として、エネルギーの安定供給責任を果たしつつ、地球規模の共通課題であるカーボンニュートラル社会実現との両立に取り組んで参ります。中部電力ミライズを皮切りに、当社とKaluzaのアライアンスにご賛同頂ける電気小売事業者や自動車メーカーと協業関係を拡大し、未来の電気自動車向けソリューションの提供に努めて参ります」。
・Kaluza社 Neuman社長
「三菱商事と中部電力ミライズとの新たなエコシステムを通じて、エネルギー、モビリティ、先進的なソフトウェアを掛け合わせて、ネットゼロ達成に貢献する、革新的なソリューションを提供する狙いです。未来のモビリティ並びに最高な顧客体験を目的とした事業モデル創出を通じて、お客様にとって使いやすく、お得な電気自動車体験の提供に努めて参ります。
中部電力ミライズとのスマート充電サービスの共同開発検討をきっかけとして、今後幅広い自動車メ―カーにも先進的な電気自動車向けサービスを提供することを期待します」。
・中部電力ミライズ 事業戦略本部サービス・プラットフォーム開発グループ 臼井グループ長
「中部電力グループが2021年3月23日に発表した『ゼロエミチャレンジ2050』に基づいて、エネルギーマネジメントサービスおよび電化を支えるサービスの開発を進め、CO2排出量削減に取り組んで参ります」。
■Kaluza:https://www.kaluza.com/