バッテリー容量を増加
2019年度レースにチームMIRAIが投入する韋駄天X改は、2018年に参戦した車両をベースに各部に改良を加えたマシンだ。
ベース車両は、前年同様にホンダ製の市販競技用車両NSF250Rで、純正サイズは全長1809×全幅560×全高1037(各mm)という、極めてコンパクトなマシン。
これに、フレーム加工やホイールベース延長などを施し、大容量バッテリーを積載するスペースを確保している。
MIRAI代表取締役兼チーム監督の岸本ヨシヒロ氏によると、2019年仕様の大きな特徴は、前年モデルに比べ、
「リチウムイオンバッテリーの容量を増やした」
ことだという。
これは、昨年のレースでは、予想以上に電費が悪かったことと、過放電のトラブルがあり、ある程度はモーターの出力を絞る必要があったため。そのため、計算し直し、バッテリー容量を増やすことにしたという。
バッテリーは、モーター下部と
本来は燃料タンクとなる箇所にバッテリーボックスを設置し搭載。
特に、タンク型のボックスは、2018年仕様(写真下)より大型化されていることから、この部分の容量がかなり増していることが伺える。
オリジナル開発の水冷式モーターやインバータはほぼ同じだが、昨年のレースではインバータとモータ間にノイズが多く発生したため、パワーユニット側でノイズが起こりにくいようセッティング。また、水回り関連の信頼性も向上させるなどで、細部の見つめ直しも行っている。