電動バイクの開発や販売等を手掛けるMIRAI(未来)は、5月29日から6月5日まで開催される英・マン島TTレース内の電動バイククラス「TT ZERO」に参戦することを発表。5月15日に、東京都内で発表会を行い、2019年度のチーム体制及び水冷モーターなどを採用したオリジナルマシン「韋駄天X改(イダテン・エックス・カイ)」を披露した。
電動バイクで競う公道レース
マン島TTレースは、英国王室領マン島で1907年(明治40年)から行われている世界最古の2輪レース。島内の公道を使った一周60.72kmのコースには、市街地からマウンテンコースと呼ばれる山岳エリアまであり、高低差400mmの過酷なレースだ。
また、TT ZEROクラスは、2009年から始まった排気ガスを出さないゼロエミッションクラスで、現在は参戦車両の全てが電動バイク。バッテリー性能や容量などの関係から周回数は1周のみとなっている。
MIRAIは、プライベートチームとして当クラスに2011年より参戦している。6年前の2013年には、故・松下ヨシナリ氏がライダーとして参戦するはずだったが、直前の別クラスで事故に遭い逝去。急遽、英国人ライダーのイアン・ロッカー選手(写真一番右)が代役で走り6位に入る。
写真提供:MIRAI
その後、MIRAIは、しばらくマン島TT参戦を中止していたが、2018年に同じくイアン・ロッカー選手を擁しレースに復帰。残念ながらマシントラブルで本戦はリタイヤしたものの、その雪辱を果たすべく、2019年度もロッカー選手をライダーに起用して5度目のチェンレンジを行う。
Photo : 山下剛
なお、2019年度のTT ZEROクラスには、日本から他にも、ホンダ車用部品メーカーのM-TECから「チーム無限」も参戦予定。2018年にクラス5連覇を達成した同チームは、新型マシン「神電八」を投入し6連覇を目指す。