自律型MaaSコアプロダクツを開発・提供するミライラボ(MIRAI-LABO)は10月26日、石油元売り最大手のENEOSグループの子会社ENEOSイノベーションパートナーズと資本および業務提携を結んだことを発表。今後、ENEOSグループの進めるまちづくり事業において、ミライラボが保有する技術の実証実験を実施するなどして、MaaS領域での場所を選ばない自律型エネルギーサービスインフラ事業の拡大を協業で進めていく。
2006年設立のミライラボは、複数のバッテリーを管理・制御・保護するリチウムイオンバッテリーシステム「MBMS(Multiple Battery Management System=複合蓄電池制御システム技術)」や、大きな発電ポテンシャルを持つ、道路面に設置可能な太陽光パネル「ソーラーモビウェイ(Solar Mobiway)」を開発。
また、EVの使用済みバッテリーをMBMSでリユースした自律型太陽光発電街路灯「THE REBORN LIGHT」、無瞬断でバッテリー交換ができるリフィルバッテリー式発電機「G-CROSS」など、製品化され、いずれも採用した地域で災害時の実用性が認められているものもある。
ミライラボでは、これらの製品や技術を組み合わせた自立型マイクログリッドステーション及びe-mobility(電気を動力とするモビリティ)のバッテリー交換ステーションを実現させ、今後より効果的に展開していく考え。
一方、ENEOSグループも、全国的にエネルギープラットフォームを提供する企業として、低炭素・循環型社会に貢献するまちづくりを目指す。そのためにe-mobilityを活用し地域にクリーンで使いやすいモビリティサービスを提供しながら、地域内で再生可能エネルギーを活用した自律型のエネルギー供給を行うマイクログリッドの構築を進めていく。
両社では、災害に強いクリーンなまちづくりの実現に向け、2022年を目途に自律型マイクログリッドステーション及び自律型バッテリー交換ステーションなどの実証事業を実施する予定だ。
具体的な資本提携の内容は、下記の通りとなっている。
■資本提携の内容
(1)資本提携について
ミライラボは第三者割当増資により、ENEOSイノベーションパートナーズ合同会社に普通株式476株(5億円)を割り当て。
(2)協業検討について
ENEOSが目指す「低炭素・循環型社会」をテーマとしたまちづくり事業等において、ミライラボはEV(電気自動車)の使用済みバッテリーに無瞬断切り換え技術を活用した蓄電装置や太陽光発電舗装パネルを提供することが可能。これにより、クリーンなエネルギーが循環され、両社がコンセプトとする環境保全に大きく貢献する。