国土交通省は、関光汽船とキユーソー流通システム、日本パレットレンタルが実施する加工食品と日用雑貨の輸送のモーダルシフト並びに共同輸送について、7月18日、総合効率化計画を認定した。それに伴い、その運行が開始された。
この計画により、CO2排出量65%の削減やトラックの運転時間86.8%の削減が図られると云う。
国交省が今回認定した計画は、キユーソー流通システムがキユーピーの加工食品を、サンスターが日用雑貨を、それぞれ近畿から九州向けに陸送していたものを、関光汽船の阪九フェリーの神戸~新門司航路を活用して共同輸送を行うというもの。
復路では日本パレットレンタルの整備済みパレットを積載することで、ほぼすべての区間で実車として輸送し、空車での回送を極限まで無くしている。
通常、加工食品は「重量勝ち」(重量があり、トラックの容積を使い切れない)、日用雑貨は「容積勝ち」(軽いがかさばるため、最大限積んでも重量に余裕がある)であることから、それぞれが単独で効率化を行うには限界があったが、これらの商品をうまく組み合わせることで、重量も、容積も使い切ることを実現した。
国交省は、車両の重量も容積も最大限活用して輸送を行うこの計画を、 大変画期的な取り組みだと評価している。
国交省では、物流分野における労働力不足や多頻度小口輸送の進展等を背景とする物流分野における省力化・効率化・環境負荷低減を推進するため、2以上の者が連携した幅広い物流効率化の取り組みを「共同物流2.0」として支援。
こうした事業者の工夫による物流効率化が全国的に拡がるよう、引き続き事業者及び関係省庁等と連携し、物流の効率化に取り組んでいくとしている。
[見込まれる効果(年間)]
・貨物車両からのCO2排出削減量:約120.0t(65%削減)
・貨物車両の運転時間省力化:約2,256時間(86.8%削減)