国土交通省は1月24日、高い稼働率や経済性が求められるトラックなどを対象とする商用自動車のカーボンニュートラル達成を視野に、バッテリー交換式EV技術の国連基準化をオールジャパンで取り組むと宣言した。
同省では、「これまでカーボンニュートラルの達成に向けて、電気自動車(EV)の安全性等に関する国連基準の策定を主導し普及を促進してきた。しかし商用EV では航続距離が短くバッテリーの充電時間が課題となっている。
そのため日本国内市場では、自動車メーカーや運送事業者等が連携して、バッテリーを車両から取り外して充電が可能なバッテリー交換式EVの開発や実証が進められている。
そこでこうした動きを前提に、我が国で開発・実証が進められるバッテリー交換式EVの技術を取り入れた国際ルール(国連基準)の策定を実現するため、官民の協力の下、カーボンニュートラルセンターを立ち上げて第1回会合を1月31日に開催する」と述べている。
より具体的には、先に挙げたカーボンニュートラルセンターに於いて国内外動向の情報共有や標準化活動との連携等を官民で行い、今年中にバッテリー交換式EVの国連基準に係る国際議論を開始することを目指すという。
「カーボンニュートラルセンター」の概要は以下の通り
1.役割
バッテリー交換式EVを始めとしたカーボンニュートラル(CN)関連の自動車
技術に関して、車両の安全・環境性能の向上に貢献するべく国連標準化活動と連携。官民オールジャパンで活動を統括し国連基準の策定等を戦略的に進める。
(1-1)国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)の議論・対応等
(1-2)主要国政府、メーカー、研究機関との連携、働き掛け
(1-3)標準化活動との連携(ISO・JIS 等)
(1-4)国内外動向等に関する基礎調査・研究
(1-5)CN 関連技術の基準化等に関する国際シンポジウムの開催等
2.メンバー
国土交通省、経済産業省、環境省、(独)自動車技術総合機構交通安全環境研究所、(一社)日本自動車工業会、(一社)日本自動車部品工業会、(一財)日本自動車研究所、その他自動車基準・標準等関連の組織・機関等