国土交通省は6月28日、今年4月にスタートさせた日本版ライドシェアについて、雨天によるタクシー利用者の増加に対応できるよう7月1日(月)からバージョンアップすることを明らかにした。
その内容は配車アプリデータを踏まえ、1時間5mm以上の降水量が予報される時間帯に日本版ライドシェアの車両を使用可能とすることで、雨天時の移動の足不足の解消を目指すというもの。
国土交通省では、「本年4月、地域の自家用車や一般ドライバーがタクシー事業者の管理の下で安心・安全な運送サービスを有償で提供することを可能とする制度(日本版ライドシェア)がスタートしました。
現在では、全15地域で運行が開始し、32地域において検討中である他、マッチング率も昨年度の数値と比較し概ね改善するなど、順調に取り組みが進んでいるところです。
一方、日本版ライドシェアの運用を開始して以降、雨天時においては移動需要が大きくなる傾向が確認されました。
このため、日本版ライドシェアをバージョンアップし、7月1日(月)から、1時間5mm以上の降水量が予報される場合は、これまで日本版ライドシェアの使用ができなかった時間帯においては使用することを可能とするとともに、これまでも日本版ライドシェアの使用が可能であった時間帯においては、使用可能な車両を増やすこととします。これにより、雨天時の移動の足不足を解消することを目指します」と話している。
【対象地域】
以下の都市及びその周辺のエリア
東京都特別区、横浜市・川崎市、名古屋市、京都市、札幌市、仙台市、さいたま市、千葉市、大阪市、神戸市、広島市、福岡市 ※他の地域については今後検討するとしている。
上記、筆者個人の印象として、率直に言ってバージョンアップには程遠い改良であるものの、ひとまず行政府として「日本版ライドシェア」をより使い易い制度として整備していく一抹の意思を示したと言えるだろう。ただ本来、ライドシェアにはより大きな社会的役割があるべきであり、今後の進歩に期待したい。