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2024年6月28日【MaaS】

国交省、日本版ライドシェア施策を修正

坂上 賢治

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国土交通省は6月28日、今年4月にスタートさせた日本版ライドシェアについて、雨天によるタクシー利用者の増加に対応できるよう7月1日(月)からバージョンアップすることを明らかにした。

 

その内容は配車アプリデータを踏まえ、1時間5mm以上の降水量が予報される時間帯に日本版ライドシェアの車両を使用可能とすることで、雨天時の移動の足不足の解消を目指すというもの。

 

国土交通省では、「本年4月、地域の自家用車や一般ドライバーがタクシー事業者の管理の下で安心・安全な運送サービスを有償で提供することを可能とする制度(日本版ライドシェア)がスタートしました。

 

現在では、全15地域で運行が開始し、32地域において検討中である他、マッチング率も昨年度の数値と比較し概ね改善するなど、順調に取り組みが進んでいるところです。

 

一方、日本版ライドシェアの運用を開始して以降、雨天時においては移動需要が大きくなる傾向が確認されました。

 

このため、日本版ライドシェアをバージョンアップし、7月1日(月)から、1時間5mm以上の降水量が予報される場合は、これまで日本版ライドシェアの使用ができなかった時間帯においては使用することを可能とするとともに、これまでも日本版ライドシェアの使用が可能であった時間帯においては、使用可能な車両を増やすこととします。これにより、雨天時の移動の足不足を解消することを目指します」と話している。

 

【対象地域】
以下の都市及びその周辺のエリア
東京都特別区、横浜市・川崎市、名古屋市、京都市、札幌市、仙台市、さいたま市、千葉市、大阪市、神戸市、広島市、福岡市 ※他の地域については今後検討するとしている。

 

 

上記、筆者個人の印象として、率直に言ってバージョンアップには程遠い改良であるものの、ひとまず行政府として「日本版ライドシェア」をより使い易い制度として整備していく一抹の意思を示したと言えるだろう。ただ本来、ライドシェアにはより大きな社会的役割があるべきであり、今後の進歩に期待したい。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。