国土交通省は7月19日、「航空燃料供給不足に対する行動計画」を公表した。公表の背景には昨今、インバウンド需要が急回復するなか、外国エアラインの新規就航等に於いて航空燃料の供給ができない事態が全国各地で生じていることがある。
そこで同省では、同問題がインバウンドの足枷となり、我が国経済の発展を阻害することのないよう、経済産業省資源エネルギー庁と合同で「航空燃料供給不足への対応に向けた官民タスクフォース」を設置し、官民の関係者が一丸となって今後の対応策を集中的に検討。
今般、今後の対応策について、短期及び中長期の視点毎に、国、関係業界及び関係事業者の行動計画として取り纏め、今後、本行動計画に基づき、航空燃料の供給不足の状態を解消するよう対策を進めていくと述べている。
<航空燃料供給不足に対する行動計画のポイント>
短期の取組
– 新規就航・増便など、各空港における需要量が把握可能な仕組みの構築
– 航空燃料の供給不足について調整が難航した場合の相談窓口の設置
– 空港への直接輸入の実施
– 製油所から空港へのローリー直送の増加、内航船への転用等による輸送力強化
– 給油作業員の確保に向けた取組
中長期の取組
– 製油所・油槽所の既存タンクのジェット燃料タンク転用など供給力の確保
– 空港のジェット燃料タンクの必要な容量の確保等の実施
– ローリーの台数の確保、船舶の大型化、老朽化した荷役設備の更新等
など、供給力の確保や輸送体制の強化
今後のタスクフォースにおける対応
– 本行動計画の各施策に基づき、各空港ごとに、新規就航・増便に係る状況についてフォローアップ
– 更なる改善の取組について、継続的に検討
航空燃料供給不足に対する、より具体的な行動計画( 概要版 、詳細版 )は以下HPにも掲載されている。
https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk5_000154.html