国土交通省は7月29日、完全キャッシュレスバスの実証運行の参加事業者を、同日より募集すると発表した。
深刻な運転士不足等を背景に、2023年度に減便の対象となった路線で2割程度便数が減少するなど、バスネットワークは、危機的な状況に陥っており、国民の生活基盤に深刻な影響を与えていると云う。
国交省は、ドライバーの確保や交通ネットワークの維持充実のためには、バス事業者の経営改善や体力強化が必要であるとの考えから、今回、完全キャッシュレスバスによるコスト削減について検証するため、バス事業者や業界団体等と連携して実証運行を実施することを決定。その参加事業者の募集を7月29日から開始した。
なお、今回の実証運行は、バス事業者が完全キャッシュレスバスを実現できる環境を着実に整備していくという観点から、キャッシュレス決済比率が高い路線など、利用者への影響が小さい路線を中心に進められると云う。
1.対象路線
一般路線バスのうち、以下のような路線で合計10路線程度を選定する。
[1]利用者が限定的な路線(空港・大学・企業輸送路線など)。
[2]外国人や観光客の利用が多い観光路線。
[3]様々な利用者がいる生活路線で、キャッシュレス決済比率が高い路線。
[4]自動運転など他の実証運行を同時に行う路線。
2.公募期間
・2024(令和6)年7月29 日(月)~8月19 日(月)
3.公募・採択
・応募については、公募要領 (PDF)や、提出様式 (Word形式/※クリックでダウンロード)にて要確認。
・採択事業者名やスケジュール、路線名等は、国交省のホームページ等で公表される予定。
*タイトル画像:(出典)国土交通省物流・自動車局調べ。※「運転者数の推移」は「数字で見る自動車」に於ける乗合バスと貸切バスの運転者数の合計(2023年6月時点では「数字で見る自動車」は2021年までのデータが掲載)。※「収支状況」「運送収入」は、保有車両30両以上の一般路線バス(高速バス及び定期観光バスを除く)が対象。
■参考リンク:(国交省)完全CL実証運行の進め方について (2024年7月29日リリース/PDF)
[問い合わせ先]
・国土交通省総合政策局参事官(交通産業)室 善福、益塚
電話:03-5253-8111(内線54708)/直通 03-5253-8275
・国土交通省物流・自動車局旅客課 日下部、沖、秋葉
電話:03-5253-8111(内線41233)/直通 03-5253-8571