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2023年6月6日【政治経済】

国交省、子供の見落とし事故を防ぐ国際基準導入

坂上 賢治

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国土交通省では6月5日、自動車の安全・環境基準等について社会や技術の変化を踏まえ、この期に子供の見落とし事故を防止するための国連基準導入を決めた。
 
 
同省では「子供は身長が低いことから、特に車両の直前やその近辺ではドライバーから見えづらく見落とされるリスクが高まります。
 
 
このような見落としによる事故を防止するための国際的な安全基準が、我が国の主導のもと成立しましたので、この国際基準を国内に導入することとしました」と述べている。
 
 
上記に係る経緯は、国連自動車基準調和世界フォーラム(WP29)に於いて日本側の主導により「直前直左右確認装置に係る協定規則(第166号)」及び「大型車の直接視界に係る協定規則(第167号)」の制定が合意された事にある。
 
 
なお当該直前直左右確認装置に係る新国連基準は、日本の国内基準をベースとし、我が国の交通安全環境研究所(松井靖浩上席研究員)が基準策定のための国連の会議の議長等を務めながら、日本が策定を主導し合意に至った。
 
 
 
これを踏まえ、国土交通省では策定された新国連基準を保安基準に反映させるべ、保安基準の詳細規定の改正等を行う。
 
 
主な改正項目は以下の通り
(1)乗用車等には、運転者席から死角となる車両の直前及び側面にいる子供などの歩行者を確認出来るように、鏡やカメラモニタ等の視認装置(既存国内基準適合装置でも可)又はソナー等の検知装置を備えなければならない。
 
    
運転者席から直接視によりポールが確認できない範囲については、
・鏡またはカメラモニタによる視認装置
・ソナー等による検知システム
いずれか又はそれらの組み合わせにより確認ができること。
 
 
(2)バスやトラックの大型車の運転視界について、運転者席から『直接』視認できる近傍の視界の量(体積)を一定以上確保できるように、運転者席を設計しなければならないこととする。
 
 
 
公布・施行
公 布 : 令和5年(2023年)6月5日
施 行 : 令和5年(2023年)6月5日(一部例外あり。詳細は別紙参照)
 
 
道路運送車両の保安基準等の一部を改正する省令及び道路運送車両の保安基準の細目を定める告示等の一部を改正する告示について(PDF)
 
 
国連の車両等の型式認定相互承認協定(1958年協定)の概要(PDF)
 
 
国連の車両等の型式認定相互承認協定における相互承認の対象項目(PDF)
 
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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。