さて、当日の実証実験だが、報道関係者もモニターと共に同乗取材が可能で、当日1回目の走行では自動運転で無事コースを完走。
だが、記者が乗車した2回目の走行では、車両トラブルにより自動運転が不可能となり実験が中止という事態となった。
車両を開発した群馬大学の小木津 武樹 准教授によると、「自動運転のプログラムは問題ないが、何らかの理由でセンサー類からの情報(信号)がコンピュータに伝達できなくなった」という。
また、実験は翌9日も予定しているが、その日都内では雪が降る予報がでており(取材当日現在)、これについて小木津准教授は、
「雪などの悪天候下ではLiDARが障害物などをきちんと検知しないため、やはり実験が中止になる可能性がある」
と、現在の技術的課題について言及。
ちなみに、雪などでも検知可能なLiDARは現在開発中だが、今回の実証実験には間に合わなかったという。
結果的に、今回の実証実験は、国土交通省が正式に翌2月9日も含め中止を発表。
理由は、「実験車両の不具合により、公道での自動走行が不可能となったため」としている。
国土交通省では、今後同様の都心部における実証実験について「まだ具体的な予定はない」としながらも、引き続き検証を重ねるために実施していく方針だ。