国土交通省は12月8日、電子化された自動車検査証(以下、「電子車検証」)の仕様について、A6サイズ程度の台紙にICタグを貼り付ける方式を採用すると発表した。
自動車保有関係手続については、国土交通省では関係省庁と連携し、オンラインで一括した申請手続を可能とするワンストップサービス(OSS)を導入・推進している。継続検査等で紙の車検証の受取のために必要となっている運輸支局等への来訪を不要とし、OSSで申請手続を完結することを可能とする、車検証の電子化を実現するため、平成30年9月から計11回にわたって、「自動車検査証の電子化に関する検討会」が開催されており、令和2年6月に「報告書」が公表された。
同報告書において、電子車検証の仕様については「実際の利活用のニーズを十分に踏まえながらも、ユーザ負担を抑制する観点から、システムのライフサイクルでの費用対効果を十分に勘案しつつ、自動車検査証の電子化を可能な限り低コストで実現することが適当である」とされた。
こうした経緯を踏まえ、国土交通省は、車検証の電子化に係る全体コストやICチップの空き領域の利活用方策等、あらゆる観点から総合的に検討した結果、 A6サイズ程度の台紙にICタグを貼り付ける方式を採用した。
今後は、令和5年(2023年)1月に予定している車検証電子化の開始に向けて、関係者と連携しながら、具体的な制度整備や関係システムの構築に取り組んでいく。
<参考>「自動車検査証の電子化に関する検討会」:https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk6_000034.html