国土交通省は、日本郵便から10月15日付けで東京航空局に対し申請のあった、ドローンによる福島県小高郵便局~浪江郵便局間約9kmの荷物配送(目視外補助者無し飛行)に向けた飛行申請を、平成30年10月26日付けで承認した。
ドローン等の無人航空機については、官民協議会でとりまとめられた「空の産業革命に向けたロードマップ」に沿って、今年中を目途に、離島や山間部等での無人航空機による荷物配送の実現を目指し官民一体となって取り組んでいる。
航空局は、今年9月、航空法に基づく飛行の許可承認の審査要領を改正。無人航空機が目視外飛行(※1)を補助者無しで行うために必要な機体性能や飛行経路下の安全対策等の要件を定めている。
運航については、今後、本番環境で最終的な試験飛行を行い、その結果を踏まえて行われる予定。
また、国土交通省が公募した無人航空機による荷物配送の検証実験(※2)の一つとして、日本郵便も参画する郵便事業配送効率化協議会が必要なデータ等を11月5日~6日に取得、三菱総合研究所により、費用対効果等の検証が行われる予定となっている。
※1:操縦者が機体を視認できない範囲を飛行させること。この場合は、原則として、飛行経路下に補助者を配置し、周辺への第三者の立入りや機体の状態等を監視させることが必要となるが、今年9月の審査要領改正により補助者無しで行うための要件を明確化している(目視外補助者無し飛行についての審査基準の概要:http://www.mlit.go.jp/common/001258569.pdf)。
※2:平成30年度CO2排出量削減に資する過疎地域等における無人航空機を使用した配送実用化推進調査 検証実験地域:http://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/seisakutokatsu_freight_tk1_20180628kobo.html
[承認の概要]
– 運航者:日本郵便株式会社
– 飛行経路:福島県南相馬市 小高郵便局 ~ 双葉郡浪江町 浪江郵便局 (約9km)
– 飛行日時:平成30年10月29日から1年間
– 使用機材:株式会社自律制御システム研究所製ACSL-PF1