国土交通省と経済産業省は、「自動走行の実現に向けた取組報告と方針」Version4.0を取りまとめ、5月12日に発表した。
国交省と経産省が設置する自動走行ビジネス検討会は、産学官オールジャパンで検討が必要な取組として、[1]無人自動運転サービスの実現及び普及に向けたロードマップ、[2]自動運転の高度化に向けた実証実験、[3]協調領域等の取組などについて検討・議論を行い、「自動走行の実現に向けた取組報告と方針」Version4.0として、以下のよう取りまとめた。
[自動走行の実現に向けた取組報告と方針 Ver.4.0の概要]
[1]無人自動運転サービスの実現及び普及に向けたロードマップ(※)
・早ければ2022年度頃には廃線跡等の限定空間で遠隔監視のみの無人自動運転サービスが開始。
・2025年度を目途に、40カ所以上にサービスが広がる可能性。
※これらの実現のため、技術開発のみならず、制度、インフラ、受容性、コストなど様々な観点での検討が不可欠。本ロードマップを官民の関係者と共有し、その実現に向けて取り組んでいく。
[2]自動運転の高度化に向けた実証実験
・政府目標(2020年に無人自動運転移動サービスの実現や2020年度中の高速道路でのトラック後続無人隊列走行技術の実現等)達成に向けて着実に取組が進められていることを確認。
・無人自動運転移動サービス:小型カートの長期実証等を受けて認識技術等を向上、中型自動運転バスを開発。
・後続無人隊列走行:後続車有人状態で走行範囲を拡大し多様な環境(夜間、トンネル等)で実証。
[3]官民の関係者が連携して取り組む協調領域(10分野)等の取組
・地図:2018年度に整備が完了した高速道路の高精度地図について随時更新データを整備・提供。
一般道路について直轄の国道を対象とした整備に向けた検討・準備を推進。
引き続き、国際展開、自動図化等によるコスト低減を推進。
・安全性評価:高速道路における我が国の交通環境に対応したシナリオ(一連の動作等)を作成。
一般道におけるシナリオを検討する等。
■自動走行ビジネス検討会 「自動走行の実現に向けた取組報告と方針」Version4.0<要旨>(PDF):https://www.mlit.go.jp/common/001343737.pdf
■(国交省)自動走行ビジネス検討会:http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk7_000015.html