日産自動車は9月6日、日産が取り組む車載用蓄電池(LFPバッテリー/リン酸鉄リチウムイオンバッテリー)の開発および量産が、経済産業省の「蓄電池に係る供給確保計画」として認定されたことを発表した。
この「蓄電池に係る供給確保計画」とは、経済安全保障推進法を前提に経済産業省が定める蓄電池に係る安定供給確保を図るための取組方針に基づき、特定重要物資として指定した蓄電池に関して蓄電池・部素材・製造装置の生産基盤強化を図るもの。
これにより経産省は車載用蓄電池の供給確保をテーマに、パナソニックエナジーのスバル・マツダとの協業計画を。併せて日産自動車、トヨタグループの関連計画の支援を決め、蓄電池の安定供給確保を後押しする。なお、2023年4月と同年6月にも、複数企業が蓄電池の供給確保計画の認定を受けている。
今回、日産は日本国内でLFPバッテリーの開発および量産を行うことで国内の産業基盤を確立し、政府の方針である蓄電池のサプライチェーンの強靭化を図ると共に、LFPバッテリーを車載する電気自動車等の普及を促進させることで、グリーントランスフォーメーション(GX)にも貢献していく。
日産の社長兼CEOの内田 誠氏は「日産は、お客さまの多様なニーズに対応し、より手頃な電気自動車を提供するためLFPバッテリーを日本国内で開発・量産し、2028年度に軽電気自動車から搭載を開始する予定です。
今回、経済産業省に認定頂いた政府支援を最大限活用し、国内における産業基盤の確立を目指します」と語った。
経済産業省に認定された蓄電池に係る供給確保計画の概要
事業者名:日産自動車株式会社
事業総額:約1,533億円
助成金額:約557億円(最大)
生産規模:5GWh(国内)
品目:新構造車載用蓄電池