マツダは4月1日、人材活躍の最大化に向けて、同日から定年延長とその関連施策の運用を開始すると発表した。これら施策を、全世代の従業員が持てる力を最大限に発揮し、やりがいを持って活躍・貢献し続ける制度となるよう運用していく。
100年に一度ともいわれる大変革期にある自動車業界では、現在、想定を超えるスピードと規模で起こる環境変化によって、仕事の量・質も変化。一方で、少子高齢化の進行に伴い、要員確保は一層難しくなっていると云う。
マツダは、直面するこの大変革期を乗り越えるため、また日本の社会的課題である一億総活躍社会の実現に向けて同社に分配された取り組みとして、年齢に関わりなく、持てる力を最大限に発揮し、活躍に見合った処遇で貢献に報いることができるよう、定年延長や定年後再雇用制度の見直しを実施。ベテラン従業員が培ってきた経験・能力・スキルを様々な世代に継承していくと共に、地域・社会へと活躍・貢献の場を広げていくことを目指し、自律的なキャリア形成・選択がサポートできる環境を整備するとしている。
<今回導入される施策の概要>
①定年延長:
定年年齢を2022年度以降、毎年1歳ずつ引き上げ、段階的に65歳まで延長する。
②選択定年制の導入:
60歳から定年年齢までの間で退職時期を選択できるものとする。
③定年後の再雇用制度の見直し:
従来の「エキスパート・ファミリー(EF)制度」に替えて、「定年後再雇用制度」を導入し、役割期待やそれに伴う処遇の見直しを行う。なお、定年後再雇用制度は65歳定年延長が完了するタイミングで廃止とする。
施策運用の開始に際し、マツダの人事本部長の竹内都美子氏は、以下のように述べている。
「人こそ財産であり、マツダはどこまでも『人』を大事にする企業でありたいと思っています。自動車業界を取り巻く激しい環境変化があり、事業や組織のあり方に大きな変容が求められる中、マツダは『人と共に創る』という考え方を大切に、一人ひとりの強みを結集することで、環境の変化に挑んでまいります」。