丸紅は、タイヤの摩耗を自動計測する技術を開発する米国の「タイラタ社(Tyrata)」と、同社が開発したタイヤ摩耗自動計測機材の日本市場への導入に関する業務提携契約を、9月17日に締結した。
丸紅は、この機材の国内展開に向けて実証実験を進め、2年以内を目途にサブスクリプションモデルを視野に入れたサービスの提供を目指す。
突発的な事故を除いたタイヤトラブルの原因には、主に空気圧の低下と摩耗によるものが挙げられる。
そのため、現在では空気圧をモニタリングするサービスが多数提供されている。しかし一方で、主に絶縁体であるゴムで構成されるタイヤは、IoT化が困難なため、摩耗を自動的に計測する技術は、未だ一般化されていない。
そのような中で、米国デューク大学発のスタートアップ企業として2017年に設立されたタイラタ社は、独自に開発したセンサーとアルゴリズムにより、タイヤの摩耗をリアルタイムに直接計測する技術を開発。
従来のタイヤ販売に加え、新たなビジネスを模索していた丸紅は、自動運転を見据えたクルマのIoT化が加速するにつれ、メンテナンスの自動化が求められるようになり、タイヤの摩耗状況を自動でリアルタイムに計測する需要は今後更に高まっていくと考え、タイラタ社と業務提携契約を締結した。
丸紅は、タイラタ社の機材を国内導入し、物流会社との実証実験を通じて、タイヤ自動摩耗計測の需要やドライバーの安全性の向上、タイヤコストの削減効果といった検証を進め、検証後の国内展開開始の際には、独占代理店契約を締結する予定だと云う。
両社は、実証パートナーとしてお互いの知見を活用して、タイヤの自動摩耗計測機材の普及に取り組み、安全なスマート社会の実現に貢献していくとしている。
[タイラタ社概要]
– 会社名:Tyrata, Inc.
– 本社所在地:米国 ノースカロライナ州
– 設立:2017年9月
– 代表者:Jesko von Windheim
– 事業内容:タイヤ自動摩耗計測技術および機材の開発
– HP:https://tyrata.com/