国土交通省は、昨年12月、平成27年に実施した全国都市交通特性調査(速報)を公表。11月21日、この調査データのさらなる分析を進めた調査結果を発表した。
「全国都市交通特性調査」は、全国の都市において、人々が、どのような目的で移動しているか、どのような交通手段を利用しているかなど、人の動きからみた交通実態を調査で、全国の都市の交通実態を捉えるとともに、過去の調査とあわせて、交通実態の変化を把握することを目的としている。
過去に、昭和62年(1987)、平成4年(1992)、平成11年(1999)、平成17年(2005)、平成22年(2010)、平成27年(2015)と6回調査を実施しており、この資料は、平成27年調査の分析を行った結果を取りまとめたものである。
調査結果の概要は以下の通り
(1)全体傾向
○調査日に外出した人の割合、一日の移動回数ともに、調査開始以来最低の値に【既報】
○若者(20代)の移動回数が高齢者(70代)の移動回数を下回るまで減少【既報】
○若者の移動回数の低下は諸外国においても同様の傾向
(2)若者の傾向
○若者の外出率を男女別に見ると、男性は全年齢平均を下回り、女性は上回る
移動回数を経年で見ると、特に、休日の男性の減少が顕著(1987年比47%減)
○就業形態別の移動回数を見ると、正規と非正規の差が若者で顕著
○三大都市圏だけでなく、地方都市圏においても自動車の利用割合は減少傾向
(3)高齢者の傾向
○65~74歳の高齢者は、全年齢平均と比べても遜色ない外出率(休日には全年齢平均を上回る)
○75歳以上の高齢者では、免許保有状況、自動車保有形態、健康状態によって外出率が大きく異なる
75歳以上の高齢者の利用交通手段はバス、自動車の同乗、徒歩を利用する傾向が強い
(4)子育て世代の傾向
○30代の子供がいる世帯を見ると、「送迎」を目的とする女性の移動が多い(男性の8倍)
○送迎に用いる交通手段は、三大都市圏女性は自転車を多く用いている
調査方法に関する概要
○調査実施状況:昭和62年、平成4年、平成11年、平成17年、平成22年、平成27年の計6回
○対象都指数:全国70都市(1都市当たり500世帯回収目標)
○調査方法:郵送配布・郵送またはWEB回収(回答回収43,700世帯)
・調査結果は都市局ホームページに掲載されるとともに、詳細な区分による集計データについても掲載される。
http://www.mlit.go.jp/toshi/tosiko/toshi_tosiko_tk_000033.html
詳細な資料に関しては以下のURLより入手が可能
<都市における人の動きとその変化(平成27年全国都市交通特性調査集計結果より)>
・別紙:全国の都市における人の動きとその変化(PDF):
http://www.mlit.go.jp/common/001210963.pdf
・【参考】グラフデータ(概要版/Excelファイル):
http://www.mlit.go.jp/common/001211611.xlsx
・調査結果(冊子/PDF):
http://www.mlit.go.jp/common/001211758.pdf
【参考】グラフデータ(冊子/Excelファイル):
http://www.mlit.go.jp/common/001211795.xlsx
【参考】グラフデータ(冊子コラム/Excelファイル):