横浜市西区・開成町での実検証の様子/災害時EV救援アプリの画面(画面は開発中です)を指さす男性(スーツ姿にマスク着用)
日産自動車は、災害等による停電時に、非常用電源として活用できる電気自動車(EV)を、必要な場所へスピーディかつ円滑に配備することを支援するデジタルツール「災害時EV救援アプリ」のプロトタイプ版をBellaDati社と開発し、神奈川県内の2自治体と実検証を実施した。
横浜市西区・開成町での実検証の様子/日産リーフの車中でアプリ機能を実験する男性
横浜市西区・開成町での実検証の様子/男性の手が持つスマートフォンに映った災害時EV救援アプリの画面(画面は開発中のもの)
この取り組みは、神奈川県が推進する、ベンチャー企業の成長を加速させるためのオープンイノベーション促進事業「ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)」に参画している日産と、IoTシステム構築に高いノウハウを持つBellaDati社が、両社の強みを活かし、EVとリアルタイムデータの活用で「災害に強い社会づくり」に貢献することを目的に協業しているもの。
日産自動車とBellaDati社が共創によって目指す姿:「災害に強い社会づくり」に貢献する
災害時EV救援アプリの概要
「災害時EV救援アプリ」は、主に災害本部等を擁する自治体向けに開発した。災害時、あらかじめ登録された公用車担当者やEVユーザーにアプリから救援要請が届き、ユーザーがEVの電力残量や位置情報等を回答することで、災害対策本部が避難所へ派遣可能なEVの情報を把握することが可能。電力を必要としている避難所などの情報と場所、派遣可能なEVの情報を一覧で表示することで、災害対策本部におけるEV派遣場所の迅速な決定を支援する。
災害時EV救援アプリの画面(画面は開発中)
トライアルの様子
今回、横浜市西区(1月31日)で行った実検証では、災害による停電時を想定し災害対策本部がアプリを通して登録されたEVのドライバーに救援依頼を一斉に送信。
その後、救援依頼を受けた各ドライバーが、現在地や対応可否、電池残量や支援できる時間帯等を回答。
その情報を元に、災害本部より具体的な支援場所を指示する一連のプロセスを検証した。また開成町での実検証(2月6日)では、実際にEVを派遣し給電までを行う訓練と検証を行った。