F1オラクル・レッドブル・レーシングチームは12月19日、4度の世界タイトルを獲得したマックス・フェルスタッペン選手と共に、ニュージーランド人ドライバーのリアム・ローソン選手が、今季のメキシコ人ドライバーのセルジオ・ペレス選手に代わって、来季2025年の新規チームメンバーに加わることを明らかにした。
リアム・ローソン選手は、今シーズンの2024年FIAフォーミュラワン世界選手権に於けるビザ・キャッシュ・アプリ・レーシング・ブルズでの活躍が評価され、での成功から脱却し、2025年のオラクル・レッドブル・レーシングのシートを獲得した。
ニュージーランド出身のローソン選手は、2019年にレッドブル・ジュニア・プログラムに参加。ジュニアフォーミュラで数々の成功を収めた後、レッドブルAFコルセで2021年のDTMシリーズ総合2位を獲得した。
更に2023年のオランダグランプリでスクーデリア・アルファタウリからF1デビューを果たし、5レースを完走する前にシンガポールGPでの2回目の出場で初のチャンピオンシップポイントを獲得。
2024年に両チームのリザーブドライバーの役割を引き受けた後、今年のアメリカグランプリで9位を獲得してポイントを獲得。続いてシンガポールグランプリでも9位を獲得した。結果、角田裕毅選手と共に2024年シーズンを終えた22歳の彼は、次のステップに進む。
なお角田選手は、最終戦が行われたアブダビ後の合同テストでマシンを初テストしフィードバック能力をアピールしたものの結局、レギュラーシート獲得には繫がらなかった。
レッドブル陣営にとっての最後のホンダエンジン搭載年となる2025年だが、角田選手は来季も再びセカンドチームに甘んじることになる。このため来季以降の行方について、角田選手は、過去4年に亘るF1キャリアを踏まえた正念場を迎える。
一方ペレス選手は、2021年のFIAフォーミュラワン世界選手権でチームを2位に導き、その後、2022年と2023年にコンストラクターズタイトルを連続で獲得し、2024年には3位を獲得した。また2023年のドライバーズタイトルレースではフェルスタッペン選手に次ぐ2位、2022年シーズンでは3位を獲得した時期もあった訳だが、来季に向けてローソン選手にシートを譲ることになった。
当のローソン選手は、「オラクル・レッドブル・レーシング・ドライバーに選ばれることは、私にとって生涯の夢です。これは私が8歳の頃から望んでいたことであり、そのために努力してきたことです。これまで信じられないほどの道のりでした。
サポートしてくれたVCARBのチーム全員に心から感謝したいと思います。この6レースは、次のステップへの準備に大きく貢献してくれました。また、私を信じてこの機会を与えてくれたクリスチャン(ホーナー)氏、ヘルムート(マルコ)氏、そしてレッドブル・ファミリー全員にも感謝したいと思います。
マックスと一緒に仕事ができて、世界チャンピオンから学べることにとても興奮しています。彼の専門知識から学べることは間違いありません。早く始めるのが待ちきれません!」と語っている。
これに加えてオラクル・レッドブル・レーシングのチーム代表兼CEOで体制の決定懸者であるホーナー氏は、「リアム(ローソン選手)が2025年にチームに加入することを発表できてうれしく思います。
ビザ・キャッシュ・アプリ・レーシング・ブルズでの2度の在籍期間中のリアム(ローソン選手)のパフォーマンスは、彼が優れた結果を出す能力があるだけでなく、最高の選手たちと競い合ってトップに立つことを恐れない本物のレーサーであることを証明しました。
彼の加入により、レッドブル・ジュニア・プログラム内からの育成というチームの長い歴史が続き、彼はセバスチャン・ベッテル選手やもちろんマックス・フェルスタッペン選手のようなチャンピオンシップやレースでの勝利ドライバーの足跡を辿ります。
4度のチャンピオンであり、間違いなくF1史上最高のドライバーの1人であるマックス選手と一緒にレースをするのは困難な仕事であることは間違いありませんが、リアムはその挑戦に立ち向かい、来年私たちに素晴らしい結果をもたらしてくれると確信しています」と述べた。