ルノー・日産・三菱自動車の戦略的ベンチャーキャピタルファンド「アライアンス・ベンチャーズ」は、米国カリフォルニア州のリチウムイオンバッテリー開発企業、「エネベート」社の直近の資金調達ラウンドで投資を実施したことを、11月13日、発表した。
エネベート社の電気自動車用「HD-Energy Technology」は、5分の急速充電による高いエネルギー密度と長い航続距離を特長とし、また、低温状況での作動性、低コスト、高い安全性の実現にも焦点が当てられていると云う。
また、世界中のバッテリー・電気自動車メーカー及びサプライヤーにこのシリコンを主体とした「HD-Energy Technology」のライセンスを供与。同社は、短期間で生産台数を拡大し、次世代機能の採用を加速化することで、電気自動車を次のレベルに押しあげるとしている。
アライアンス・ベンチャーズは今回の投資について、実現すればガソリン車の給油と同程度の時間で高いエネルギー密度の超急速充電が可能となる、画期的なリチウムイオンバッテリーを開発するエネベート社の技術に対する期待の証だとしている。
アライアンス・ベンチャーズとオープンイノベーションを担当するアライアンス グローバル バイス プレジデントのフランソワ ドーサ氏は、エネベート社への投資について以下のように述べている。
「エネベート社の直近の資金調達ラウンドで投資できることを嬉しく思います。今回の戦略的投資により、我々はエネベート社が特許を持つ最先端の電極技術の開発を後押しすることが可能となります。この重要領域での開発を継続的に行うことが、我々の電動化戦略を加速させる一助となることでしょう」。
また、エネベート社の社長兼CEOのロバート A ランゴ氏は、「電気自動車のグローバルリーダーであり、世界中の電気自動車ユーザーのニーズを熟知しているアライアンスと戦略的なパートナーシップを結び、共に取り組んでいくことをとても楽しみにしています。」と、述べている。
[エネベート社について]
米国カリフォルニア州にグローバル本社を構えるエネベート コーポレーションは、シリコンを主体とするリチウムイオンバッテリー技術のライセンスを供与。
同社「HD-Energy Technology」では、シリコン主体の負極および電池(セル)の開発により、超急速充電を実現する。
同社に出資するのは、Mission Ventures、Draper Fisher Jurvetson、Tsing Capital、Infinite Potential Technologies、Presidio Ventures(住友商事グループ会社)、 CEC Capital, サムスン、 レノボ、 LG化学、ルノー・日産自動車・三菱自動車等。
■エネベート(英語):http://www.enevate.com/