工学院大学ソーラーチームは、大潟村ソーラースポーツラインで行われたソーラーカーレース「ワールド・グリーン・チャレンジ」のチャレンジャー・クラスに参戦し、準優勝したと、8月11日発表した。
レースは、世界大会に準拠したレギュレーションで、例年は1周25kmのコースを3日間かけて走る国内最長の耐久レース。今大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、8月9日から2日間の短縮開催になった。
レース初日の前半は、大学1年生のドライバーが、トップ集団の中で2番手をキープして走り続けた。その後、第2ドライバーが時速80km以上で徐々に1位との差を詰めていき一時はトップに躍り出る場面もあったが、初日を2位で終えた。最終日は悪天候によるコースやルールの変更、断続的に降り続く雨に苦戦しつつも、前日からの順位をキープし総合2位でゴールした。
工学院大学ソーラーチームは、「100年後の未来を考えた地球の持続的利用」を理念に掲げる学生プロジェクトで、車両の開発・設計から製作、レースでの走行までを学生主体で実施。産学連携で次世代モビリティの研究から、レースでの実践までを一貫して行うことで、クリーンエネルギー分野の技術革新・社会実装に取り組んでいる。
2020年はコロナ禍でレースが中止になり、活動も制限されていた。世界大会などの経験が豊富なメンバーが卒業したため、今大会に参戦した学生約20名の多くはレース経験が浅く手探りの挑戦だった。
チームリーダーを務める機械工学専攻修士1年・松田 直大(まつだ なおはる)さんは、「車体の製作や走行だけではなく、チーム運営やメンバーの体調管理も含めたすべてがレースであることを実感しました。全員が初めての参戦で多くの課題が見つかりましたが、卒業した先輩たちが残してくれた車体で経験を積むことができたのは、これからのチームにとって大きな財産になりました。今回学んだことを、次のレースに必ず活かします。」とレースを振り返った。