国際自動車(以下、km)は10月12日、東京都からの委託を受け、抗体カクテル療法を希望する新型コロナ罹患者の、自宅と投与可能医療機関間の送迎を、10月12日から開始すると発表した。
抗体カクテル療法(中和抗体療法)は、新型コロナウイルスが増殖するのを防ぐため、特に、2種類(カシリビマブ、イムデビマブ)の抗体を混ぜ合わせて使用するロナプリーブという薬剤を利用して、体内に抗体を注入する治療法(神奈川県HPより/※)。
コロナ罹患者がこの治療を希望する場合、本人自らが「東京都中和抗体薬治療コールセンター」に連絡、東京都の調整後、指定日時に投与可能医療機関で受けられる。
kmは、東京都からの委託により、この治療者の自宅から投薬可能医療機関、また経過観察後の自宅までの送迎に対応する。
kmのタクシー車両には、前席助手席部分に低濃度オゾン発生器(JVCケンウッド製)を、また後席天井部には空気清浄モニターが設置されているが、送迎車両には、トヨタ自動車の「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」をベースに、同社が感染拡大の抑制や医療現場支援に向けて開発したキットを特装。
運転席および助手席の車内前方と、後席の車内後方間に隔壁を設置して、後方の空気が前方に循環しないよう前方を陽圧に後方を陰圧になるよう気圧を調整するほか、専用のパイプを通して車両前部にあるエアコンから後席に冷気を送る仕組みが採用されている。
また、送迎車両は専用車両として一般営業には使用せず、乗務員は、感染拡大防止の観点から、乗降時にも罹患者との接触を避けるため車内に留まるとのこと。
kmは、この取り組みを積極的に行うことで、公共交通機関としての使命を全うすると共に、新型コロナ罹患者が安心して治療を受けられるよう貢献していくとしている。
※(神奈川県)中和抗体療法とは:https://www.pref.kanagawa.jp/docs/ga4/covid19/about/regn-cov2.html
■国際自動車:https://www.km-group.co.jp/