京浜急行電鉄(以下、京急電鉄)は10月27日、スタートアップを中心に出資・成長支援を行うVC(ベンチャーキャピタル)のサムライインキュベートを通じて、空の交通デジタルプラットフォームを開発する「AirX(以下、エアーエックス)」と、資本業務提携に関する契約を締結したと発表した。
京急電鉄とエアーエックスはこれまで、エアーモビリティを活用した観光プランの実現や三浦半島の回遊性向上を目的とする「SKY RESORT MIURA(スカイリゾート三浦)」プロジェクトを発足。その中で三浦半島地区の遊覧旅行や宿泊付き商品の開発など、実証実験を行ってきた。
京急電鉄は、今回の出資を通じてエアーエックスとの関係を強化し、共同で東京・船橋・横浜エリアと三浦半島を結ぶヘリコプター路線の開設やヘリポートの運営事業を行い、新たな観光の創出を図る。また、中長期的には、京急電鉄が「成長トライアングルゾーン」と位置付ける拠点である品川・羽田・横浜地区へのスカイポート(空の駅)の設置や、「空飛ぶクルマ(eVTOL)」などの商用化についても検討を進める。
サムライインキュベートは、それらの事業化に向けて継続して支援。3社は「空」を舞台に、観光だけではなく、移動手段とするような新しい交通の形づくりを目指すとしている(※)。
※エアーエックスは、京急電鉄とサムライインキュベートが取り組む「モビリティを軸とした豊かなライフスタイルの創出」を目指し、スタートアップとのオープンイノベーションによる新しい価値の創出を目指すプログラム「京急アクセラレータープログラム(KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM:http://openinnovation.keikyu.co.jp/)」の第2期(2019年度実施)採択企業。今回の事業はプログラム発の協業事業として実施される。
[共同事業の概要]
■三浦半島におけるヘリコプター運航事業
– 時期:2021~2023年度
<実施内容>
・三浦半島地区に常設ヘリポートを設置し、京急電鉄とエアーエックスで共同運営。他エリアとの新規路線を開設する(想定運行経路:東京/船橋/横浜~三浦半島)。
・新規路線の開設と並行して、三浦半島上空を巡る遊覧飛行商品や三浦半島地区の施設へのヘリコプター送迎つき宿泊プランを開発する。
■「成長トライアングルゾーン」における空の駅設置事業
– 時期:2023~2025年度
<実施内容>
・京急電鉄が「成長トライアングルゾーン」と位置付ける拠点である品川・羽田・横浜地区の開発において、規制緩和を見据えたスカイポート(空の駅)の設置検討を行う。
■空飛ぶクルマ(eVTOL)商用化
– 時期:2025年度以降
<実施内容>
・上記2つの事業を通して、次世代交通網である空飛ぶクルマ(eVTOL)の商用化の検討を進める。
[会社概要]
<京急電鉄>
– 社名:京浜急行電鉄株式会社
– 住所:横浜市西区高島1丁目2番8号
– 代表:取締役社長 原田 一之
– HP:https://www.keikyu.co.jp/
<エアーエックス>
– 社名:株式会社AirX
– 住所:東京都新宿区西新宿1-1-6 ミヤコ新宿ビル 12SHINJUKU 718
– 代表:代表取締役 手塚 究
– HP:https://airx.co.jp/
<サムライインキュベート>
– 社名:株式会社サムライインキュベート
– 住所:東京都港区六本木1-3-50
– 代表:代表取締役 榊原 健太郎
– HP:https://www.samurai-incubate.asia/