KDDIとUQコミュニケーションズは、5月14日の各社取締役会で、UQコミュニケーションズのUQ mobile事業を、会社分割により、10月1日を以てKDDIが承継(注1)することを決議した。なおKDDIは、通信サービスを引き続き「au」と「UQ mobile」の2ブランドで提供していく。
KDDIは、200万件(注2)の契約数を有する「UQ mobile」を統合し、グループの経営資源を集約することで、営業体制、サービスの競争力を強化。また事業構造の効率化を図り、市場環境やニーズに即した機動的なサービスを提供するとしている。
一方のUQコミュニケーションズは、2009年のWiMAXサービス開始以降、培ってきた事業基盤を生かし、「モバイルインターネットで社会と世界を豊かに」というビジョンのもと、今後もブロードバンド市場に新たな体験価値を創出し続けるとしている。
[通信事業の持続的成長に向けて]
1. 通信サービスの営業・サポート体制を強化
・auとUQ mobileの全国営業拠点を再編、統合し、地域に根付いた営業体制を構築する。
2. すべてのユーザーに新たな価値を提供
・料金や商品などサービス提供構造を強化し、より柔軟かつ、わかりやすいサービスの提供を通じて、ユーザー還元を創出する。
・UQ mobileにおいて、ライフデザインサービス群とのシナジーを創出し、新たな顧客体験価値を提供する。
3. グループ事業構造の効率化
・両社で重複している業務や店舗運営を効率化する。
・5G本格化に向け、経営資源を効率化する。
注1:関係当局の認可取得を前提としている。
注2:2020年1月26日時点。
[組織再編の要旨]
■会社分割の日程
・KDDI取締役会決議日:2020年5月14日
・UQコミュニケーションズ取締役会決議日:2020年5月14日
・分割契約締結日:2020年7月1日(予定)
・分割日(効力発生日):2020年10月1日(予定)
※今回の会社分割は、承継会社であるKDDIにおいては会社法第796条第2項に規定する簡易分割であり、分割会社であるUQコミュニケーションズにおいては、会社法第784条第2項に規定する簡易分割であるため、分割契約の承認に係る株主総会は開催されない。
■会社分割の方式
KDDIの連結子会社であるUQコミュニケーションズを分割会社とし、KDDIを承継会社とする吸収分割とする。
■会社分割に係る割当ての内容
KDDIは、会社分割の対価としてUQコミュニケーションズに、金銭35,500百万円を交付する予定。
■会社分割に伴う新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い
UQコミュニケーションズは、新株予約権及び新株予約権付社債を発行していない。
■会社分割により増減する資本金
会社分割によるKDDIの資本金の増減はない。
■承継会社が承継する権利義務
KDDIは、会社分割に際して、UQコミュニケーションズが会社分割の効力の発生の直前時点において、同件事業に関して有する資産、負債その他の権利義務及び契約上の地位のうち、吸収分割契約書において定めるものを承継する。
■債務履行の見込み
会社分割の効力発生日以降に、承継会社であるKDDIが負担すべき債務について、履行の見込みに問題はないと判断。
[分割当事会社の概要]
<分割会社>
– 名称:UQコミュニケーションズ株式会社
– 本店所在地:東京都港区港南二丁目16番1号
– 代表者の役職・氏名:代表取締役社長 竹澤 浩
– 事業内容:電気通信事業
– 資本金:71,425百万円
– 設立年月日:2007年8月29日
– 発行済株式数:1,000,950株
– 決算期:3月31日
– 大株主及び持株比率:
・KDDI株式会社 32.26%
・東日本旅客鉄道株式会社 17.65%
・京セラ株式会社 17.65%
<承継会社>
– 名称:KDDI株式会社
– 本店所在地:東京都新宿区西新宿二丁目3番2号
– 代表者の役職・氏名:代表取締役社長 髙橋 誠
– 事業内容:電気通信事業
– 資本金:141,852百万円
– 設立年月日:1984年6月1日
– 発行済株式数:2,355,373,600株
– 決算期:3月31日
– 大株主及び持株比率:
・京セラ株式会社14.22%
・トヨタ自動車株式会社12.67%
・日本マスタートラスト信託銀行株式会社 (信託口) 9.43%
・日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社 (信託口) 5.55%