KDDIは8月28日、測量・測地系ソリューション事業を行うアイサンテクノロジーとの資本・業務提携を発表した。
9月13日にアイサンが同社を割当先とする第三者割当増資により発行する普通株式28万株を6.7億円で取得する予定だ。
アイサンは、測地ソリューション事業で蓄積した測量技術やソフトウェアを活用し、自動運転に必要なダイナミックマップ (注1) の作製技術を有している。
また、ダイナミックマップ基盤(株)にも参画し、自動運転時代に向けた国内のダイナミックマップを整備。
一般道における自動運転技術の実用化への取り組みにおいて、実証実験の実績も多く、ダイナミックマップを利活用した自動運転技術の取り組みについても、高い技術力と実績を保有していると云う。
また、準天頂衛星の利活用の取り組み、ドローンを利用した測量技術の開発なども積極的に行っているとのことだ。
一方、KDDIは、15年以上にわたるM2Mの提供実績を有し、カーテレマティクスのための通信回線やモジュール提供、グローバル通信プラットフォームの構築など、国内に留まらずグローバルにも展開できるコネクティッドカーを支える通信ネットワークプラットフォームの開発を積極的に推進。
自動運転の実現では、遠隔による車両制御や、障害物などの動的情報によるリアルタイムな判断・制御を行うための低遅延通信に加え、ダイナミックマップの生成と配信を可能とする高速大容量通信など、多くの車両が多接続できる次世代移動通信システム「5G」の活用が期待されている。
これまで両社は、公道における無人自動運転車の遠隔制御に国内で初めて成功し (注2)、また、2018年5月には共同で「第16回アジア太平洋地域ITSフォーラム2018福岡」(注3) で自動運転車デモを行うなど、協力関係を構築。
今後も本資本業務提携により技術開発を推進し、実証実験などを積み重ね、その実用化に貢献していくとしている。
注1) ダイナミックマップは自動運転車や運転支援システムに必要となる高精度の3次元情報を持つデジタル地図。
注2) KDDI、アイサンテクノロジー、ティアフォー 全国初、公道における無人自動運転車の遠隔制御に成功:http://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2017/12/14/2850.html
注3)「第16回アジア太平洋地域ITSフォーラム2018福岡」への出展について:http://news.kddi.com/kddi/business-topic/2018/04/3093.html
[各会社の概要]
<KDDI>
商号:KDDI株式会社
事業内容:電気通信事業
設立年月日:1984年6月1日
本店所在地:東京都新宿区西新宿2丁目3番2号
代表者:代表取締役社長 髙橋 誠
<アイサンテクノロジー>
商号:アイサンテクノロジー株式会社
事業内容:公共・登記測量、土木建築業向けCAD設計・販売、3D測量図ソフトウェア開発
設立年月日:1970年8月
本店所在地:愛知県名古屋市中区錦三丁目7番14号
代表者:代表取締役社長 加藤 淳