川崎重工業は11月24日、原子力発電施設等のメンテナンスを行う「アトックス(本社:東京都港区)」と、原子力事業をアトックスに譲渡する基本合意の覚書を締結した。両社は今後、合意に基づき事業譲渡契約の締結に向けて協議を進める。
川崎重工は、1969年の原子力事業開始以来、約半世紀にわたり、商用原子力発電所や廃炉・廃棄物処理、新型炉の国家プロジェクトなどに参画してきたが、近年のエネルギー市場の環境変化などを踏まえ、原子力事業をアトックスに譲渡。今後は、グループビジョン2030事業方針で掲げた注力分野「エネルギー・環境ソリューション」の中核事業として、水素エネルギー関連事業を推進していくとしている。
なお、事業譲渡日までに受注した案件に関しては、事業譲渡対象外とし、完工まで引き続き責任を持って対応する予定だと云う。
[今後の予定]
・事業譲渡基本合意(覚書):2020年11月24日
・事業譲渡契約締結日:2021年3月26日(予定)
・事業譲渡日:2021年4月1日(予定)
・技術支援終了日:2023年3月31日(予定)
※契約締結による川崎重工の業績への影響はない。
[事業譲渡先の概要] (2020年10月31日現在)
– 商号:株式会社アトックス
– 本社所在地:東京都港区芝四丁目11番3号芝フロントビル
– 代表者の役職・氏名:代表取締役社長 矢口 敏和
– 事業内容:
原子力発電施設・原子燃料サイクル施設・原子力研究開発機関のトータルメンテナンス
(放射線管理、放射性廃棄物処理、機器の点検・保守並びに工事、施設管理、清掃・区域管理、除染 等)。
– 資本金:150百万円
– 設立年月日 1980年9月1日