川崎重工は7月14日、Kawasaki Gas Turbine Asia Sdn Bhd.(マレーシア・クアラルンプール、以下「KGA」)を通じて、シンガポールのJurong Engineering Ltd.(以下「JEL社」)より、タイの発電事業Ratch Cogeneration Expansion Project向けに「カワサキグリーンガスエンジン」4基を受注したと発表した。
Ratch Cogeneration Expansion Projectは、タイの大手電力事業者Ratch Group Public Company Limited傘下のRatch Cogeneration Company Limitedが運営する110MWの複合火力発電所に30MW級のガスエンジン発電所を増設するもの。
カワサキグリーンガスエンジン「KG-18-T」
今回受注したガスエンジンは、2020年6月に販売開始した2段過給システムを搭載した7.8MW級の新型ガスエンジン「KG-18-T」。「KG-18-T」はクラス世界最高の発電効率(51.0%)と短時間で発停可能な優れた機動性を活かし、電力需要が高い昼間のピークタイムに運転を行う。JEL社は、Ratch Cogeneration Company Limitedから発電所建設業務を請け負っており、川崎重工はJEL社に対して、ガスエンジン発電設備一式を2021年11月に出荷予定。運転開始は2022年9月の予定で、発電された電力は近隣工業団地とタイ国営電力会社に販売される。
川崎重工は、高い発電効率を誇るガスエンジンやガスタービンなど分散型のエネルギー供給に適した製品と、それらを組み合わせたコンバインドサイクルパワープラントから最適なエネルギー供給システムを提案できる強みを有している。今後も製品技術力のさらなる向上とプラントエンジニアリング力の強化に積極的に取り組み、エネルギー関連事業をグローバルに展開するとともに、多様な市場ニーズに的確に応えながら、エネルギーの安定供給と環境負荷の低減、低炭素・脱炭素社会の実現へ貢献していくとしている。