川崎重工は4月1日、液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」が、第19回ステンレス協会賞で優秀賞を受賞したと発表した。
ステンレス協会賞は、ステンレスの新規用途開発を促進するために、その目的に貢献した製品に与えられる賞で、新規または創造性、将来性(潜在性)、難易性、需要貢献度、社会的貢献度、話題性、景観性、意匠性を評価される。
「すいそ ふろんてぃあ」は、利用時に二酸化炭素を排出しない「水素」をエネルギー利用するために、海外から日本に運んでくる技術を確立することを目的に開発された。この船には、輸送効率を上げるために気体の水素をマイナス253℃に冷却して体積を1/800にした液化水素を積載できる、ステンレス鋼を使った高い断熱性を持つ真空断熱二重殻構造の液化水素用タンクが搭載されている。
川崎重工は、このCO2フリー社会実現への取り組みと新たなステンレス需要を創出することによる業界発展への寄与が高く評価され、受賞に至ったとしている。