川崎重工業は3月9日、水素ステーションで燃料電池車(FCV)への充填に必要な水素ガスを圧縮する省エネ型水素圧縮機をスギノマシン社と共同開発し、4月よりその販売を開始すると発表した。
今回、川崎重工とスギノマシン社が開発した省エネ型水素圧縮機は、駆動源に油圧を用いてガスピストンを往復運動させ、水素ガスを圧縮する油圧式の圧縮機。
水素を昇圧する増圧部に、川崎重工が得意とする産業装置向け油圧技術を活用した水素ガス圧縮制御と、スギノマシン社の得意とする高圧水圧縮技術を活用した水素ガス圧縮用ブースターを組み合わせて使用。また油圧部分に、産業装置分野で好評を得ている川崎重工製の回転数制御ポンプユニット(ECO SERVO)を使用するなどで、より高い信頼性と、大幅な省エネ化を実現していると云う。
<特徴>
川崎重工では、これまでにも車載用高圧水素バルブを生産・販売しているが、今後の水素燃料電池車両普及に向けて圧縮機市場に参入し、拡販。これまでに培ってきた技術やノウハウを活かして、水素利用の拡大に向けた製品開発に取り組み、インフラ整備を通じて、カーボンニュートラルの実現に貢献していきたいとしている。