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2024年6月12日【イベント】

川崎重工とダイムラー・トラック、液化水素供給網構築で協力

坂上 賢治

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写真は日本での調印式、左から欧州委員会・委員のカドリ・シムソン氏(エネルギー担当)、ダイムラー・トラック 副社長マンフレッド・シュッカート氏(トラック・バス規制戦略担当)、川崎重工 代表取締役社長執行役員 橋本康彦氏、経済産業省大臣 齋藤健氏

 

川崎重工業Daimler Truck(ダイムラー・トラック)は欧州の道路貨物輸送の脱炭素化に向け「ドイツ向け液化水素サプライチェーンの構築および欧州に於ける液化水素ステーションの輸送網の構築に向けた協力の覚書」6月3日に締結。加えて6月11日にドイツの首都ベルリンで締結セレモニーを行った。

 

この覚書は、道路貨物輸送における液化水素の利用拡大を目指すもので、今後、両社で、液化水素サプライ チェーン構築の検討に加え、液化水素ターミナル、大型及び中規模の海上輸送、大規模な液体水素貯蔵 についても、併せて検討を進めていくという。そして、2030年代早期に欧州への液化水素サプライチェーンの確立を目指す。

 

また今後、両社は水素事業への取組みを更に加速させ、世界のカーボンニュートラル目標の達成と持続可能な未来に向けた脱炭素化に貢献していくとしている。

 

写真はベルリンでのセレモニー。左手前より川崎重工 取締役会長 金花芳則氏、ダイムラー・トラック 取締役会会長兼 CEO マーティン・ダウム氏。更に写真左奥より在ドイツ日本国大使館 特命全権大使の柳秀直氏、経済産業省 副大臣 岩田和親氏、欧州委員会上級委員 マロシュ・シェフチョビッチ副委員長、連邦経済・気候保護省ステファン・ヴェンツェル政務次官

 

両社の覚書締結にあたり川崎重工 取締役会長 金花芳則氏は、 「川崎重工は、水素キャリアとしての液化水素に着目し、水素液化機、液化水素運搬船、液化水素貯蔵タンクなど、国際的な水素サプライチェーンの構築に必要なあらゆるコア技術を開発しています。

 

世界最大の需要がある欧州の水素市場に於いて、ドイツでの取組みは極めて重要です。ダイムラー・トラックは液化水素を燃料とする次世代燃料電池トラックの開発を進めており、液化水素市場の先駆者となると確信しています。今回の連携は大変喜ばしく、このプロジェクトで協力できることを誇りに思います」と述べた。

 

一方でダイムラー・トラック 取締役会会長兼 CEOのマーティン・ダウム氏は、 「ダイムラー・トラックは、持続可能な道路貨物輸送を推進しており、水素は脱炭素化の重要な役割を果たします。

 

我々は、適切にトラックやバスを提供することに加えて、グリーン水素のサプライチェーンを構築し、それによって、コストを下げることが極めて重要であると考えています。

 

川崎重工との取組み は、経済的な価格でグリーン水素の提供を実現するために、ダイムラー・トラックが追求している包括的な視点と活動をより一層強化することに繋がります」と語っている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。