
神奈川県のタクシー運賃が2020年2月1日より初乗り500円/1.2キロに改定し、特設サイトを開設した。神奈川県のタクシー運賃・料金改定は、2007年12月以来(消費税率改定を除く)、約12年ぶりとなる。
今回の改定は一般社団法人 神奈川県タクシー協会(所在地:神奈川県横浜市、会長:伊藤 宏、以下 神奈川県タクシー協会)に加盟する京浜及び相模、鎌倉地区の事業者で行われ、小田原地区は含まない。初乗り運賃が2キロ740円から1.2キロ500円に改定されることにより実質値上げとなった今回の運賃料金の改定であるが、ワンメーターをワンコインで気軽に利用できることを訴求している。
今までタクシーを利用したことがない、外国人観光客や高齢者や若年層、子育て世代に新規にタクシーを利用してもらうほか、ビジネスパーソンといった普段タクシーを利用している層にももっと気軽に頻繁にタクシーを利用してもらう狙いだ。
特設サイトでは「ワンコインでの利用場面を想定したPR動画」や、「マイカーを保有した場合のタクシー運賃との比較シミュレーター」といったコンテンツで利用者へ訴求を行う。近頃では、マイカーにもランニングコストがかかるため、マイカーを保有するよりもタクシーの方が経済的という考え方も広まりつつある。
また、そういった損得勘定だけではなく、事故のリスクや持続可能な社会づくりの観点からタクシーを利用するという選択肢を提示している。
今回の運賃料金の改定では、乗務員の労働条件を改善し、より一層安全安心なタクシーサービスを充実させることを目的としているが、日常的なタクシー利用が促進されれば、今後増え続ける高齢者の移動手段と知った問題や日本の抱えるラストワンマイルの移動手段不足といった問題を解決する一つの手段となるかもしれない。