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2024年2月7日【CASE】

ジェイテクト、高耐熱リチウムイオンキャパシタを商標登録

坂上 賢治

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Libuddy セル外観

 

ジェイテクトは2月7日、自社の高耐熱リチウムイオンキャパシタの商標「Libuddy」(リバディー)を、日本国内に於いて登録した。

 

同社は、大型車への電動パワーステアリング(EPS)へ搭載する補助電源として、2017年に世界で初めて自動車の車室内温度要求に適合するNo.1 & Only Oneの高耐熱リチウムイオンキャパシタを開発した。

 

その高耐熱リチウムイオンキャパシタは、高耐熱・高出力・長寿命等の強みを背景に、開発当初の目的であったEPSの補助電源という役割を超える多様な産業へ向けて2019年に量産を開始。

今回、同製品の汎用性と信頼性を活かし、自動車業界、工作機械、建設機械、鉄道、交通インフラ環境下での〝電力補助〟〝電源バックアップ〟〝電源回生〟〝電源安定化〟〝主電源〟としての役割を産業領域を問わず幅広く認知して貰うべく、蓄電デバイスの相棒を連想させる新たな商標の「buddy」として登録することにした。商標ロゴの意匠は、Libuddyの「L」をチェックマークに模し、低温を想起させるブルーと高温を想起させるレッドでカラーリング。

 

持ち前の性能を、(1)-40℃~85℃の低温環境・高温環境いずれも使用できる業界トップの動作温度範囲。(2)自己発熱(ジュール発熱)に伴う劣化の大幅抑制で実現した高負荷連続使用時での高耐久性。(3)発火しにくい材料構成による優れた安全性。(4)自動車分野で培った高い信頼性を視覚的に表現したという。

 

そんな同社の「Libuddy」は、二次電池に分類される蓄電デバイス。電気の出入り(放電・充電)が非常に早く、出力密度に優れている。

 

また繰り返し充放電による性能劣化が少なく、電池寿命が長い。更にジェイテクトの独自技術により従来のキャパシタの動作温度範囲を凌駕する-40℃~85℃としている。

 

 

内部構造では、正極に活性炭を用い、リチウムイオン二次電池で懸念される熱暴走反応を誘発する酸素を含有しておらず、発火リスクが極めて低い安全な材料構成となっているのが大きな特徴となる。また、車載用途にも利用可能な優れた耐久性能も兼ね備えた製品だという。

 

ジェイテクトでは、「コンピュータ機器のUPS装置への量産採用」「水素燃料電池ドローンの運動性能を飛躍的に向上させる補助電源」「モータースポーツ競技に於けるハイブリッド主電源」「乗用車や商用車の12V補機電源」など、既に多くの採用実績や検討領域を持っていることを背景に、同社の新たな事業の柱にしていく目標を掲げている。

 

参考:「Libuddy」のこれまでのあゆみ
– 2017年 高耐熱リチウムイオンキャパシタ開発について
https://www.jtekt.co.jp/news/2017/001626.html

 

– 2019年 高耐熱リチウムイオンキャパシタを量産開始
https://www.jtekt.co.jp/news/2019/001247.html

 

– 2021年 高耐熱リチウムイオンキャパシタが第35回中日産業技術賞経済産業大臣賞を受賞
https://www.jtekt.co.jp/news/2021/001119.html

 

– 2022年 ジェイテクト製高耐熱リチウムイオンキャパシタが日野チームスガワラのダカール・ラリー2022完走に貢献
https://www.jtekt.co.jp/news/2022/000160.html

 

– 2022年 高耐熱リチウムイオンキャパシタが第72回自動車技術会賞技術開発賞を受賞
https://www.jtekt.co.jp/news/2022/000183.html

 

– 2022年 ジェイテクト製高耐熱リチウムイオンキャパシタ搭載の水素燃料電池ドローンが試験飛行に成功
https://www.jtekt.co.jp/news/2022/000255.html

 

– 2023年 物流網を支えるドローンに貢献~愛知県採択の「空と道がつながる愛知モデル2030」に参画~
https://www.jtekt.co.jp/news/2023/003137.html

 

– 2023年 高耐熱リチウムイオンキャパシタ搭載製品が市販開始~萩原テクノソリューションズ株式会社のメンテナンスフリーUPS『H3UPS-J』に採用~
https://www.jtekt.co.jp/news/2023/003582.html

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。