自動車技術会(自技会)は5月21日、第10回定時総会及び第1回理事会を開催し、2020-2021年度の役員を選定。第31代会長に、トヨタ自動車の取締役、寺師茂樹氏が就任した。
自技会は、1947年(昭和22年)2月1日に、“自動車に関わる科学技術の進歩発達を図り、もって学術文化の振興及び産業経済の発展並びに国民生活の向上に寄与する”(定款第4条)ことを目的に設立され、同年6月に文部省(現文部科学省)、商工省(現経済産業省)、運輸省(現国土交通省)から、社団法人として許可。2011年(平成23年)には、内閣府より移行認定を受け、公益社団法人としての活動を開始した。
現在の会員数は40,000名超。日本学術会議への学術研究団体としての登録及び日本工学会への加盟、海外ではFISITA(国際自動車技術会連盟)・APAC(アジア太平洋自動車技術会議)の有力メンバーとして、積極的な活動を展開している。
[自動車技術会 2020-2021年度役員]
<役職名、氏名、勤務先名>
– 会長、寺師 茂樹、トヨタ自動車
– 副会長、堀 洋一、東京大学
– 北海道支部長、吉田 雄二、トヨタ自動車北海道
– 東北支部長、丸田 薫、東北大学
– 関東支部長、遠藤 真、日野自動車
– 中部支部長、藤本 直也、三菱自動車工業
– 関西支部長、神徳 浩久、三菱自動車工業
– 九州支部長、康 秀行、ダイハツ工業
– 総務担当理事、葛巻 清吾、トヨタ自動車
– 総務担当理事、幸村 秀生、本田技研工業
– 総務担当理事、伊東 明美、東京都市大学
– 会計担当理事、山岸 重雄、スズキ
– 会計担当理事、一政 都志夫、いすゞ自動車
– 技術担当理事、草鹿 仁、早稲田大学
– 技術担当理事、人見 光夫、マツダ
– 技術担当理事、藤本 博志、東京大学
– 規格担当理事、大下 守人、アイシン精機
– 規格担当理事、豊増 俊一、日産自動車
– 編集担当理事、小酒 英範、東京工業大学大学院
– 編集担当理事、野木 利治、日立オートモティブシステムズ
– 国際担当理事、藤貫 哲郎、SUBARU
– 常務理事、東 雄一、自動車技術会
– 理事、青木 宏文、名古屋大学
– 理事、飯塚 博、山形大学
– 理事、飯田 康博、デンソー
– 理事、石山 拓二、京都大学
– 理事、岩野 浩、日本自動車研究所
– 理事、内山田 竹志、トヨタ自動車
– 理事、榎本 啓士、金沢大学
– 理事、大下 政司、日本自動車部品工業会
– 理事、大塚 裕之、日産車体
– 理事、岡本 宗治、クボタ
– 理事、金子 友海、北海道科学大学短期大学部
– 理事、河村 庄造、豊橋技術科学大学
– 理事、北川 敏明、九州大学
– 理事、桑原 一成、大阪工業大学
– 理事、小西 雄三、トヨタ車体
– 理事、雑賀 高、工学院大学
– 理事、相馬 仁、名城大学
– 理事、竹内 克彦、デンソー
– 理事、高橋 哲哉、ジヤトコ
– 理事、鶴田 清志、愛知機械工業
– 理事、友森 博志、川崎重工業
– 理事、永田 雅久、トヨタ自動車東日本
– 理事、原 徹、三菱自動車工業
– 理事、福田 充宏、静岡大学
– 理事、毛利 宏、東京農工大学
– 理事、吉田 量年、日本自動車車体工業会
– 理事、和迩 健二、日本自動車工業会
– 監事、須田 義大、東京大学
– 監事、伊奈 博之、デンソー
寺師氏は、会長就任にあたり、以下のように話している。
「5月21日より自動車技術会会長に就任いたしました寺師でございます。今後2年間、皆様のお力添えをいただきながら弊会の活動を推進してまいりますので宜しくお願いいたします。
さて、昨年末から新型コロナウィルス感染症が世界的に流行しております。感染された方々に心よりお見舞いを申し上げますとともに、医療現場等で献身的に御尽力されている皆さまには深く感謝申し上げます。
弊会では、関係者の皆様および職員の健康安全を第一に考慮し、日本での新型コロナウィルス感染症拡大の状況を鑑み、2月中旬より各種行事や委員会活動の中止および従業員の在宅勤務といった対策を順次実施してまいりました。関係者の皆様には色々とご不便とご迷惑をおかけしましたが、ご理解とご協力をいただき誠に有り難うございます。
その後、幸いなことに感染者数は徐々に減少しており、4月7日に発令されました緊急事態宣言も5月26日をもって全国で解除されました。このような状況を踏まえ、弊会といたしましても活動を再開してまいります。とはいえ、すべての活動を従前の通り再開することは不可能な環境が続きますので、健康安全への配慮を最優先に考え、IT活用等を加速し、関係者の皆様のニーズにお応えできるような活動を段階的に充実してまいります。
具体的には、ポストコロナ社会においても自動車技術の最新の情報を皆様にお届けできるよう、ウェブを活用した「講演会の聴講や双方向コミュニケーション」、「関連企業様からの最新情報の発信」、「ヴァーチャル環境を利用したステークホルダーの皆様の相互交流」等の実現に向けて準備を進めるとともに、弊会ホームページの改善やITを駆使した情報発信の充実に努めてまいります。一方、ヴァーチャルでは提供できない体験価値の重要性は今後も変わりませんので、感染状況が改善された暁にはサイバー空間とフィジカル空間を融合した満足度の高い活動を目指してまいります。そのためにも、今回の取組みを弊会の新たな価値を創造する為の第一歩としたいと考えております。
弊会は自動車技術者の知の交流の場として70年以上にわたって皆様からご支援をいただいてまいりました。 今後、ポストコロナ社会 という厳しい環境下にはなりますが、これからも歴史を継承するとともに新たな活動を加速し、皆様のご期待に応えられますよう活動強化に努めてまいりますので、変わらぬ御支援を宜しくお願い申し上げます。
末筆となりましたが、関係者各位のご健勝を心よりお祈り申し上げます」。