公益財団法人自動車リサイクル促進センター(JARC)は2月18日、独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)が発行するサステナビリティボンドに投資を行うと発表した。
JRTTが発行するCBI認証付きサステナビリティボンドで調達された資金は、①CO2排出量が少ない鉄道の建設、船舶の海洋汚染防止などの環境負荷の低減に資する事業、②多くの人が利用できる鉄道の建設、離島航路の整備などの必要不可欠な交通インフラの整備事業に活用されるとのことだ。
サステナビリティボンドとは、調達された資金が環境改善及び社会課題の解決に資する事業に充当される債券のことで、今回発行されるサステナビリティボンドは脱炭素経済に向けた大規模投資を促進する国際NGOであるCBI(Climate Bonds Initiative)からの認証を取得している。
現在、ESG投資は、パリ協定やSDGs(持続可能な開発目標)の採択など、国際社会が持続可能な社会の実現に向けた取組みを進めていくとした潮流や、環境省による「グリーンボンドガイドライン」の策定を背景として、国内外で拡大している。
JARCはこれまでも、日本国内における循環型社会の実現に関する各種事業を行うとともに、使用済み自動車の適正処理のために、新車購入の際に自動車ユーザーから預託されている約9,400億円(2020年3月末時点)のリサイクル料金の管理・運用を通して、環境や地域・社会と共生し、SDGsに関する持続可能な社会へと安定的な成長を共有していく観点から、環境課題や社会課題の解決に資するESG投資を方針に基づき行っており、その規模は毎年拡大しているという。
また、公益法人におけるESG投資のトップランナーとして、日本のESG債市場の発展に寄与すべく、発行体とのエンゲージメント(建設的な対話)についても積極的に取組んでいるとのことだ。
◾️JARCのESG投資の方針 : https://www.jarc.or.jp/automobile/designated-corp/fund/esg/
◾️発行体とのエンゲージメント : https://www.jarc.or.jp/automobile/designated-corp/fund/engagement/
【債券の概要】
・債券名 第145回鉄道建設・運輸施設整備支援機構債券(サステナビリティボンド)
・年限 10年
・発行日 2021年2月25日
・発行総額 66億円
◾️JRTTウェブサイト : https://www.jrtt.go.jp/