西日本旅客鉄道(JR西日本)は9月20日、総合企画本部に「MaaS推進部」を設置すると発表した。
JR西日本グループでは、人口減少や技術革新など、外部環境が大きく変化するなか、さまざまな移動を一つのサービスとして捉える「MaaS(Mobility as a Service)」を重要なテーマと認識し、今年秋から「せとうちエリア」で観光型MaaS「setowa」の実証実験を開始する。
加えて、都市部や中山間地域でのMaaS展開によって複数の交通手段を組み合わせ、西日本エリアのシームレスな移動ができる社会の実現を目指すため、MaaS推進部を設置することとした。
JR西日本では、西日本エリアにおいて「大阪・関西万博」の開催や「広島駅南口広場の再整備」が予定されるなど、「2025年」をモビリティに関する大きな転換点と予想。この年を目処に、個々の顧客ニーズに応えられるサービスの提供を目指し、各エリアにおける連携スキームの構築やMaaSアプリの実装を順次進めていく。
[JR西日本が目指すMaaSについて]
<イメージ>
(1)複数の交通手段を組み合わせた目的地までのシームレスな検索・予約・決済(狭義の交通MaaS)に留まらず、観光面や生活面など、移動の目的となる生活サービスとの連携、さらには地域住民とともに地域課題の解決を図り、まちづくりへ貢献できるMaaSの構築を目指す。
(2)鉄道をはじめとするJR西日本グループ事業だけでなく、さまざまな事業者とも連携し、観光型に加え都市型、地方型など、顧客ニーズを捉えたMaaSを構築。新幹線や特急列車といった都市間輸送手段でこれらを結ぶことにより、西日本エリアをシームレスに繋ぐことを目指す。
<設置時期>
2019年10月1日(火曜日)