東日本旅客鉄道(以下「JR東日本」)は12月7日、首都圏の輸送システムの変革について発表した。
JR東日本では、運行管理と列車制御の融合と高機能化により、利用者の需要に応じたオンデマンドな輸送サービスの提供と、効率的でサステナブルな鉄道運営を目指している。
具体的には、列車位置検知を軌道回路によらずに、走行する列車自らが前方に在線する列車の位置を検知し、無線を使って車上・地上間で双方向に情報通信を行うことにより列車を制御する新しいシステム「ATACS(無線式列車制御システム)」を導入。
そして、ATACSの無線により、地上装置・車上装置間で信頼性が高くリアルタイムな連携ができるようになることから「ATO(自動列車運転装置)」を高性能化し、「ATOS(東京圏輸送管理システム)」との連携により遅延回復や列車群制御による省エネ運転など、線区トータルでの効率的な運転を実現する。さらに、将来のドライバレス運転(GoA3)の実現を目指した開発を進めている。
また、首都圏主要線区において、ワンマン運転に必要な車両改造工事や駅設備工事を推進。一部の線区にはATOを導入し、定時性の向上や省エネ運転の実現を目指している。
今後、ATACS導入・ATO高性能化は2028~2031年頃の使用開始を目指す。また、ATO導入・ワンマン運転は2025~2030年頃の導入に向けて、線区ごとに準備を進めている。