東日本旅客鉄道(JR東日本)は7月15日、フォーアールエナジー(以下、4R)が提供する再生バッテリーを、相模線の踏切保安設備の電源に来年1月から導入すると発表した。4Rの再生バッテリーは、日産自動車のバッテリー式電気自動車(以下、BEV)「日産リーフ」に搭載されていたリチウムイオン電池のモジュール構成を変更し、電圧や容量を変えて再製品化したもの。
JR東日本では、事故や災害等で、踏切保安設備が一時的に停電した場合でも動作を継続できるよう、バッテリー(鉛蓄電池)を設置しているが、より環境にやさしい鉄道設備づくりの一環として、4Rと連携し、この鉛蓄電池を同社のEV再生バッテリーに置き換えるための性能検証を、4月より進めてきた。
この検証に於いて、再生バッテリーでは鉛蓄電池と比較して、充電時間が約1/3に、耐用期間についても長寿命が見込めること、また鉄道沿線の環境に於いても、安定稼働することが確認できたため、来年1月以降、横浜支社の相模線全ての踏切(80踏切)への導入を決定。来年1月から順次、バッテリーの置き換えを行う(今年度は8踏切)。
<鉛蓄電池と再生リチウムイオン電池の比較>
– 充電時間(※1):(鉛)約70時間/(再生)約24時間
– 耐用期間(※2):(鉛)3年~7年/(再生)10年
– コスト:(鉛)─/(再生)最大4割程度削減
鉛蓄電池(左)と再生リチウムイオン蓄電池(右)。
*鉛=鉛蓄電池/再生=リチウムイオン蓄電池。
※1:保持容量40%から100%までの充電時間。
※2:停電の頻度によって異なる。
■フォーアールエナジー:https://www.4r-energy.com/