東日本旅客鉄道と住友林業、住友大阪セメントが出資し、共同で設立した八戸バイオマス発電が4月1日、営業運転を開始した。
同発電所は、八戸港付近の工業用地に建設、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT ※1)を利用した発電事業を行う。
また発電規模は、発電端出力で12.4MW。年間発電量は、約27,000世帯相当の年間使用電力量を見込んでいる。
燃料の木質チップは、主に青森県三八・上北・下北地域の間伐材や周辺鉄道沿線の鉄道林などを地元関係者の協力を得ながら集荷するほか、一部パームヤシ殻も使用する予定で、みちのくバイオエナジー(※2) から全量を調達。 主に林地未利用材を使用してのエネルギー事業を実現するとしている。
同社は、この事業により環境にやさしいエネルギーの創出が図られるとともに、燃料集荷地域の森林環境の整備を促進するなど、林業振興にも貢献するほか、雇用の創出にも寄与するとコメントしている。
※1 再生可能エネルギー固定価格買取制度とは、再生可能エネルギー源(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)を用いて発電された電気を、国が定める固定価格で一定の期間電気事業者に調達を義務付けた制度。
※2 みちのくバイオエナジーは、住友林業100%出資の子会社で、燃料チップの生産および販売会社。
[八戸バイオマス発電会社 概要]
所在地:青森県八戸市大字河原木字浜名谷地 76-370
資本金:300百万円
出資比率:住友林業㈱52%、住友大阪セメント㈱ 30%、東日本旅客鉄道㈱ 18%
事業内容:木質バイオマス発電による電気供給事業
使用燃料:林地未利用材、周辺鉄道林、パームヤシ殻等 (年間約13万トン)
主要設備:流動層ボイラー、蒸気タービン発電機
発電規模:発電端出力 12.4MW