東日本旅客鉄道(JR東日本)と全日本空輸(ANA)は、MaaS(Mobility as a Service)の展開、構築において連携していくことで合意した。
両社は、昨年11月から観光流動拡大に向けた連携を開始し、地方への誘客推進の共同キャンペーンや訪日観光需要に対応したサービス展開、情報発信の強化などに取り組んできたが、今回、より利便性の高い移動体験を提供することを目的に、MaaS分野で連携した。
今後、モバイル端末などのデジタルテクノロジーも活用しながら、検索・予約・決済などのさまざまな面で連携し、「陸と空」を連携したサービスを検討していく。
[連携内容について]
旅行の計画段階から終了まで、さまざまな場面での利便性向上を目指し、陸と空の境界を越えて連携。
例えば、「鉄道と航空関係の情報がシームレスに受け取れる」「より簡単に鉄道のきっぷや航空券を購入できる」など、利用者ニーズに応じたシームレスな移動サービスの実現に向け、多様な交通機関とも連携しながら検討を進める。
具体的なサービスについては、決まり次第随時告知する。
[MaaS提供に関する両社の取組み]
<JR東日本>
JR東日本は、グループ経営ビジョン「変革 2027」において、移動のための検索・手配・決済をオールインワンで提供する「モビリティ・リンケージ・プラットフォーム」を構築し、「シームレスな移動」「総移動時間の短縮」「ストレスフリーな移動」を実現することを目指している。
これにより、利用者が24時間、あらゆる生活シーンで最適な手段を組み合わせてサービスを利用できる環境を実現する。
<ANA>
ANAは、今年7月1日に「MaaS推進部」を新設。「全ての飛行機の利用客へ、幅広い交通機関と連携したシームレス&ユニバーサルな移動体験の提供を行い、不安なく、楽しく移動できる社会の実現」に貢献することを目的に、MaaSに関するサービスの企画、開発、推進に取り組んでいる。
また、何らかの理由で移動を躊躇している人々が自らの力をあきらめずに不安なく移動できる社会の実現に向け、新たなコンセプト「Universal MaaS ~移動をあきらめない世界へ~」を定め、このコンセプトの実現に向け、産学官で連携した実証実験に取り組んでいる。