遠隔操縦システムを搭載した無人の特殊小型船舶

国土交通省登録講習機関のJMA（一般社団法人日本マルチコプター協会）は9月4日、特殊小型船舶の遠隔操縦化による無人航行実証実験を9月2日に日本初実施した。

今回の無人艇（マリンドローン）は水上バイクを基に開発されており、JMSの自社特許「水上監視システム（特許第7017821号）」を使用した実証実験では約200メートルの距離に於いて安定した遠隔操作とリアルタイム映像転送が確認された。

無人艇化した遠隔操作可能な水上ドローンは「マリンドローン」として、密漁監視、養殖管理、海上輸送や救助活動、更には海洋調査など多岐に渡る分野での利活用が想定される。

大型モニターからリアルタイムに伝送動画（360度全景）を確認する様子

今回の実証実験ではFPV（First Person View）による制御能力や操縦の安定性、さらに無人航行中のマリンドローンから送られた映像の視認性等の評価を行った。評価の結果、約200メートルの距離で、安定した遠隔操作と映像のリアルタイム転送が実現され、次世代の水上無人技術の新たな可能性と信頼性を示すものとなったという。

なお今後は、2024年10月に開催予定の「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2024」などの業界イベントに出展するなどで認知拡大を図ると共に、ニーズに合わせた一般企業へのアピールに留まらず、防衛省や消防庁向けの導入も目指していく構え。

また新たな運用のフェーズとして、完全自律航行も開発視野に入れており、自動航行プログラミングソフトとの連携や、水上バイクメーカーとの協業（協力）も視野に効率化を図るという。

360度の視野角をカバーできる監視システム（右）と遠隔モジュール（左）

特許の概要
特許番号：特許第7017821号
発明の名称：水上監視システム
登録日：2022年2月1日
特許権者：一般社団法人日本マルチコプター協会

団体名：一般社団法人日本マルチコプター協会（Japan multicopter association）
略称：ＪＭＡ
代表者：代表理事　工藤政宣
本社所在地：東京都千代田区丸の内1-11-1　パシフィックセンチュリープレイス丸の内13階
TEL：03-6860-8521
HP：https://www.jma.world/

事業内容：
– ドローンステーションの管理
– ドローンについての知見の共有
– 加盟店の意見の集約
– 業界課題の解決にむけての提案、環境整備、促進
– 普及啓発活動
– 無料プログラミング教室の開催
– 全国規模のタイニードローンレースの開催

マリンドローン製品情報サイト（LP）：https://marinedrone.jp/