JFEエンジニアリングの子会社スタンダードケッセル・バウムガルテ社(SBG社)は、MVVエンバイロメントサービス社(※1)から、英国スコットランド、ダンディー市で廃棄物発電プラントの設計・建設・試運転をフルターンキー(※2)で受注した。
英国では、依然として約50%のごみが埋立処理されており、同国の環境政策と処分場の逼迫により、大きな問題となっていると云う。こうした背景に加え、ごみ焼却時の廃熱も有効活用できる廃棄物発電プラントの建設が進んでいる。
今回SBG社が受注したプラントは、1炉で日量329tの廃棄物を処理し、一般家庭約2万世帯分の電気を発電するとともに、隣接するミシュラン社タイヤ工場へ蒸気を提供する。
JFEエンジニアリングは、今回の受注に関し、SBG社がこれまで、欧州を中心に115件に及ぶ廃棄物発電プラントの建設を行なってきた実績や、ボイラの熱回収率を高水準で維持できるボイラクリーニング技術、英国プリマス市に納めた廃棄物発電プラント(※3)が、高稼働率で維持していることが評価されたことなどを理由に挙げている。
※1:ドイツの大手ユーティリティ企業MVVエナジー社が設立した特別目的事業体。
※2:設計、調達、建設を含む、建設プロジェクトの建設工事請負契約。工事発注者が、カギを回せばすぐにも稼働する状態まで請け負うため、そう呼ばれる。
※3:2015年にSBG社が建設したMVVエンバイロメントサービス社が運営する廃棄物発電プラント。
[受注概要]
(1)発注者:MVV Environment Services Ltd.
(2)受注範囲:フルターンキーEPC(土建含む)
(3)処理規模:329 t/日×1炉
(4)発電出力:11MW
(5)工期:2017年11月~2020年
[MVVエナジー社 会社概要]
(1)本社:ドイツ国マンハイム市
(2)従業員数:約6,100人
(3)事業内容:再生可能エネルギー発電所の開発・運営